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  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
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やり直しがまるでうまくいってませんね。
そんで、なんか、あの台詞がハマってしまって・・・

そんなかんじでー・・・

よろしかったらおひとつ・・・



拍手[12回]

   

   


11 俺の「すき」と黒沼の「すき」はちがうね。


昼休みになって、龍と学食に行く。
龍は相変わらずカレーで、
俺はなんかラーメンズルズル食う気がしなくてチャーハンにした。
並んで座って「いただきます。」と言って黙々と食べ始めた龍の隣で
チャーハンの上のグリーンピースをレンゲで弄びながら
無意識に「はあ・・・」ってため息ついてたようだ。

「しょーた・・・なした?」

「え?」

「今日、俺が知ってるだけでも10回はため息ついてる。」

「ええっ?そんなに?」

「今日誕生日だろ?黒沼祝ってくれただろう?」

「やっぱ龍が吉田を通して黒沼に教えてくれたんだな。サンキューな。」

「それで、なんでため息?」

「祝ってくれようとしてくれたんだけど、今日、ジョー達と約束しちゃってて
 心ならずも断るハメになっちゃって・・・」

「ああ・・・・・ん?」と言う龍の視線の先をたどれば
鬼の形相の吉田がズンズンとこっちに向かってくるところだった。

「龍、なんか吉田を怒らせたのか?」

「いや、なんにも心当たりがない・・・っていうか
 どっちかって言うとしょーたに向かってきてない?」

「え?」


「かーぜーはーやー!!」
って吉田が言った!うわ、ホントに俺の方だった!

「え?な、なに?!」

「『なに?』じゃなー―い!!
 あんた、貞子のケーキが食えないってどーいう了見だ――!!」

「は?え?黒沼の・・・?」

話が見えなくてはてなマーク飛ばしてたら、吉田の後ろから
今度は黒沼が息せき切らして走ってきて吉田に後ろから抱きついた。

「ち、違うのちづちゃん!!
 先約があるって言ったからケーキのことは言ってないの!
 だから食べないって言われたわけじゃないんだけど渡せないから
 良かったらちづちゃんとあやねちゃんに食べてもらえたらなあって
 そう思っただけだから、風早くんは悪くないの!!」

「え?そうなの?
 ・・・いや、でも、貞子の誘いをジョーとの約束なんかで断るとか!
 ケーキの事言えなくしたのは風早なんじゃないの!?」

「そ、そんなことないよ!友達は大切だもの!!
 城ノ内くんたちとは昨日から約束してたんだし、
 今日急にお誘いした私の方を断るのは当たり前だよ!」
 
「当たり前じゃない!!貞子の方を大事にすんのが当然でしょ!!」

相変わらず吉田の声はでかい。
それにここは学食だからすぐギャラリーが集まりだした。

「ごめん、黒沼!知らなかったじゃ済まないよな。
 吉田の言うことももっともだと思うし・・・
 ちょっと場所変えて話せるかな・・・
 ごめん、吉田。黒沼借りるな。」

と言って黒沼の手をとって歩き出す。

「あたしに『借りる。』とか言ってんじゃない!
 貞子はあんたの彼女だろうがー!」ってまた吉田に怒られた。



黒沼が世話してる花壇の前まで来て、
振り返って黒沼を見たら顔が真っ赤で驚いた。
あ・・・そうか、俺、普通に手を繋いで連れて来ちゃったけど
まだ手を繋いだことなんか無かったんだった。
お姫様抱っこはしちゃったけど。
そりゃ黒沼、真っ赤になるよな。
学食から繋いできちゃったんだもんな・・・
結構人目があるところで手をとっちゃったんだな俺!

「ごめん!いきなり手繋いだりして、ビックリしたよな。
 ケーキのこともごめん!!」

「あ、ケーキのことは私が言わなかったから
 風早くんは知らなかったんだから
 風早くんは悪くないよ。謝らないで・・・」

「俺、きっと黒沼は誰かに俺の誕生日を聞いて、
 一応付き合ってるってことになってるから・・・
 その・・・義務感みたいなので『祝っとかなきゃ!』
 なんて思ってくれたのかなって思って・・・。
 黒沼が誘ってくれたの断った時も凄くあっさりしてたから
 『義務感で誘ったけど断ってくれてよかった。』
 とかだったんじゃないかと思ってて・・・
 俺のためにケーキ用意してくれてたなんて思いもしなくて・・・。」

「ぎ、義務感とかじゃないよ!
 ちづちゃんに誕生日教えてもらって、
 いつもお世話になってる風早くんに
 喜んでもらえたら嬉しいなって思って・・・
 でも予定を聞いてなくてごめんなさい・・・
 風早くんは人気者だから、
 お誕生日みんな祝いたいよね・・・
 でも、私もお祝いしたくて・・・
 おこがましいよね・・・。」

「え?なんでだよ!
 黒沼は俺の大好きな彼女なんだから、
 黒沼に祝ってもらうのが一番嬉しいに決まってんじゃん!」

俺がそう言ったら、ほんのり頬染めて目をまんまるにして驚いてる。

「なんでそんな驚くんだよー。
 俺黒沼が好きだって言ったよね?」

「でも、その、最近ほとんどお話もしてなかったし・・・。」

「それは、その、最近黒沼は吉田と矢野と友達になって
 凄く嬉しそうだから邪魔しちゃ悪いと思って・・・。
 俺は黒沼が好きだけど黒沼は俺のこと好きってわけじゃないし・・・。」

「わ、私は風早くんのこと・・・す、好きだよ!!」

・・・あー、あれだよな、憧れとか尊敬とか言うヤツ・・・

「俺の『すき』と黒沼の『すき』はちがうね・・・」

「え?えっと・・・・そうなのかな?」

って・・・これ言っちゃいけないやつじゃん!!
なんで言っちゃったかなあ・・・
でも、あの時は違わなかったけど
今回はほんとに違うもんなあ・・・。

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