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  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
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とりあえずここまで書けてました。
次からはちょっと間が空くかと思います。



拍手[7回]

   

   


4 風早くんの部屋

俺の部屋についてドアを開けて黒沼を押し込んだ。
だって、握った手が冷たくてわずかに震えてるんだもん。
ちょっと温まっていってもらわないとほんとに風邪引く。
タオルを持ってきてとりあえずタオルドライしてもらう。
まだ黒沼が震えてるから湯船に湯を貯める。

「黒沼、いまお湯張ってるから、風呂入って温まってから帰って。」

「えっ!?風早くんのおうちのお風呂を借りるなんてとんでもない!!」

「ダメ!!温まってからじゃないと帰さない!」

「ええっ!?」

「だってこんな震えてるじゃん。
 ごめんちょっとこうして暖めさせて!」
って言ってタオルの上から抱きしめる。

「わあぁ、こんなことまでしてもらってすいません・・・。」
って黒沼が言うから

「あのね、これ、俺が役得なんだからね。」って言ったら

「いやいや、風早くんは何一つ得なんかしてないよ。
 私が迷惑かけてばっかりで・・・。」と恐縮する。

「今日会ったばっかでこんなこと言っても
 信じてもらえないかもしんないけど
 俺、黒沼とこれっきりになりたくないんだ。
 今まで他の娘にこんなこと思ったことなくて・・・。
 きっとこれって一目惚れってやつだと思うんだ。」
と告白のつもりで言ったのに、
「・・・風早くんも酔っ払っちゃったの?
 そんなこと・・・私に一目惚れなんて・・・あるわけないよ。」
って否定されてしまった。

もしかして部屋に連れ込んで
合コンのノリで軽い気持ちで告白なんかして
その場限りの関係に持ち込もうとしてるとか
状況的にそう思われても仕方ないんじゃないかと
不意に気づいて焦って必死に弁解する。

「俺、ビールくらいで酔ったりしないから!
 だけど、その・・・酔った黒沼を部屋に連れてきて
 抱きしめて口説いた上に風呂を勧めてるワケだけど
 けして、変な意味じゃないから!!
 これ以上何もしないから安心して!」

「大丈夫だよ。突然の雨に濡れちゃった私を
 風邪引かないように気を使って
 ここまで連れてきてくれたんだって
 ちゃんと分かってるから!」

「いや、ほんとにそれだけだから!
 あ、もう風呂のお湯貯まったと思うから入って温まって!!
 着替え、俺ので悪いけどなんかすぐ出すから!!」

どうやら変な誤解はされずに済んだみたいでホッとする。

いつまでも抱きしめていたかったけど
濡れた服のままそんなことしてたら駄目に決まってる。

黒沼を風呂に連れて行ってから、俺も乾いた服に着替えた。
暖かくなってしばらくつけてなかったこたつのスイッチを入れて暖まる。
とりあえずテレビも付けてボケっと見ながら
短い髪をタオルでガシガシ拭いてたらもう乾いてきた。

この部屋は大学から離れてることもあって誰も連れてきたことがない。
家族以外でこの部屋に入ったのは黒沼だけだ。
そもそも飲み会で酔ったからって送っていくとかもしたことがない。
変に気持ちがあると思われるのは面倒だからだ。

あらゆることが黒沼と会って初めての事ばかりだ。

黒沼は俺がいつも女の子にこんなことしてるって思ってるかもしれない。
んー、それは困るな・・・。
黒沼に不誠実な男だと思われるのは。

そう言えば・・・菅原はどうしただろう?
そういうつもりはなかったけどもしかしたら
田中は俺に彼女ができたみたいに思っただろうか?
菅原とうまくいってくれてたらいいなあ・・・。

「あの・・・いろいろお借りしました。
 ありがとうございます。」と言って黒沼が風呂から出てきた。

「あ、ちゃんと温まった?
 顔色良くなってるね、良かった。」

「お先に頂いてしまってすいません。
 風早くんも温まってきてください。」

「ああ、俺もう着替えたし髪も乾いたし・・・。」

「だめですよ!雨に濡れたのにそのままなんて!!」

「でも、俺が風呂に入ったら黒沼帰っちゃうでしょ?」

「そうですね・・・。いつまでもお邪魔するわけには・・・。」

「俺、黒沼ともっと話がしたいんだ。だから風呂は後で。」

「だめですよ。早く・・・っていっても私のあとになってしまってて
 申し訳ないですけど、少しでも早くお風呂入ったほうがいいですよ!」

「じゃあ、俺が出てくるまで帰らないで居てくれるんなら入る。」

「わかりました。待ってますから。」

「んじゃあ、急いで入ってくる。」

「あ、いえ、ゆっくり温まってきてください。」

「あ、そうそう黒沼髪長いからドライヤーで乾かさないと。
 はい、これで乾かしながら待ってて。
 ほんとに帰らないでね!!」と念を押してドライヤーを渡す。
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