忍者ブログ   
admin
  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

   
   
   
                       
   
ちょっと間が空いてしまいましたが
#5「田中さんの電話」です。
田中さんはオリキャラで
大学の野球部のマネージャーさんです。

よろしかったらおひとつどーぞー。



拍手[6回]

   

   

5 田中さんの電話


とりあえず全身を急いで洗って出てきた。
黒沼が俺を待ってるんだと思ったら
風呂で温まる必要なんかないくらい
なんか全身火照って暑いくらいで・・・。

「おまたせ!」と部屋に戻ると
そこにはこたつで安らかな寝息を立てる黒沼が居た。

そーだよなあ、今日はいろいろ初めてづくしで
疲れただろうし飲み慣れない酒も飲んで
何もすることがない他人の部屋でひとりで・・・
そりゃ眠くもなるってもんだ。
うん、わかるけどさ・・・
仮にも男の部屋で寝ちゃうって
あまりにも無防備なんじゃない?
これ、俺じゃなかったらまずいことに・・・。

とか思いながら黒沼の寝顔を見てたら
こたつの上に置きっぱだった俺の携帯が着信音を鳴り響かせて
俺もびっくりしたけど黒沼も飛び上がるくらい驚いて目を覚ました。
「ごめんね。」と言いつつ携帯を手に取る。
ディスプレイに菅原の文字を見て電話に出る。

「菅原?」

『ごめん。田中だけど。』

「え?田中!?なんで菅原の携帯で田中が俺に?」

『今、菅原に送ってもらって家に着いたんだけど・・・。
 爽子が居ないんだけど・・・。
 風早、随分前に爽子を送るって言って連れて行って
 爽子をどうしたの?帰ってないんだけど!』

「黒沼は今、俺んちにいるんだけど。
 でもなんで田中の家に黒沼が帰るの?」

『あたしと爽子、ルームシェアしてるの。
 だから爽子が帰る家はあたしの家なの。
 ・・・あたし風早のことは信用してたのに・・・。
 だから菅原に風早を参加させるのを条件にしたのに・・・。
 まさか風早が初めて会った娘をお持ち帰りするやつだったなんて!』

「いや、違うよ!そーゆーんじゃなくて!!
 俺たちが店を出てすぐに結構激しい俄雨が降って
 びしょ濡れになっちゃって、黒沼震えてたし、
 あそこから近い俺んちでできるだけ乾かして
 ちょっとでも温まってから帰らないと
 あのまま帰ったら風邪引くと思ったから
 だから俺んちに連れて来たんだよ。」

『え?雨なんか降ったっけ?』

「そっちがあの後どれくらいあの店に居たか知らないけど
 時間にしたら5分位だけど、激しい雨が降ったんだって!」

必死に説明してたら、黒沼が俺の袖を数回引っ張って
「電話、ゆかりちゃん?私から説明するよ。」と言うので

「黒沼が電話に出るって言ってるから替わるよ。」
と言って携帯を黒沼に渡す。

「ゆかりちゃん、心配かけてゴメンね。
 え?私の携帯にも電話くれてたんだ。
 カバンに入れてて気づかなかった、ゴメンね。
 あのね、ほんとに凄い雨だったんだよ!
 私も風早くんもびしょ濡れになっちゃって
 そのままだと風邪引くからって
 風早くんのお家に連れてきてもらって・・・。」

『変なことされてないよね!?』

「変なこと?・・・ってなんだろう?
 お風呂と着替えを貸してもらっただけだよ。」

『着替え借りたんならすぐ帰ってきて!
 あ、もう一度風早と替わって!』

黒沼からスマホを受け取り再び電話に出ると
『電車なくなったら困るから
 風早、すぐ爽子を送ってきて!
 着替えたんなら服乾かさなくていいでしょ?
 乾かしてたら最終に間に合わないんじゃない?』

田中が黒沼のことすごく大事に思ってるんだってことが
ビシビシ伝わってきて俺も思わず
「分かった!すぐに送っていくから!!
 心配しないで待ってて!」と言っていた。

黒沼とこれからゆっくり話ができると思ってたけど
うん、確かに終電なくなったら困るよな。
終電が何時なのかも知らないし・・・。
とりあえず連絡先だけでも教えてもらって
今日のところは送っていこう。

電話を切ってから、
「そういえば菅原、家に送っていったってことは・・・
 うまくいったのかな?」と呟いたら
「そうだね!ゆかりちゃん、菅原くんに
 ちゃんと言えたのかな?だったらいいな・・・。」
と黒沼が答えた。

「え?菅原がだよね?」

「え?ゆかりちゃんがだよ?」

「「・・・・・」」

「もしかして、田中は菅原のことを?
 菅原も田中が好きだって言ってて・・・。
 なんだ、じゃあ合コンなんかしなくても
 普通に告ればよかったんだ。」

「だけど・・・そのおかげで私は風早くんに会えたし・・・。」

「そうだな、俺も黒沼に会えた。
 二人のおかげだし田中の言う通り
 すぐに送っていくよ、今日のところは。」

「いやいや、大丈夫だよ。一人で帰れるよ。」

「だめー。田中に送ってこいって言われてるし
 そうじゃなくてももう暗いから一人でなんて帰さないよ。
 あと、送っていく間に連絡先聞きたいし。」

PR
   
   
            
この記事にコメントする
   
name
title
color
mail
URL
comment
password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
  
        
           
  
カウンター
サイトマップ
ブクログ本棚
プロフィール
HN:
かのまま
性別:
女性
趣味:
絵を描いたり文字書いたり。
自己紹介:
このブログとPixiv以外で作品の公開はしていません。
印刷物の制作等はしていません。
日本語以外に対応できる語学力は持ち合わせていません。
AdMax
  
       
+++ Powered By 忍者ブログ +++
Copyright (C) TEXT 君に届け ++ Template Designed BY (C) Pavloba
+++ 忍者ブログ [PR]
 +++