忍者ブログ   
admin
  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

   
   
   
                       
   
「私たち結婚しました。」シリーズ、えーと、第5弾ですね!
「私たち節分しました。」でございます。
またまた、風爽loveさんのキリリクで
「もちろんCP風爽で♡ラブラブな節分に」とのことで、
節分をネタにいろいろ考えたんですが・・・
いつものことですが、スケベというかいやらしいというか
そんな話ですが、ラブラブでもイチャイチャでも
あんまりなくてホントに毎度申し訳ない。

そんなのでよろしければ、読んでやって下さいませ~。




拍手[11回]

   

   


私たち節分しました。


冬休みも終わって、三学期が始まり
いつもの生活が戻ってきた。

仕事を終えてスーパーに寄って夕飯の買い物をして帰る。
いつもいつも季節のイベント事を教えてくれるスーパーの装飾が
節分とバレンタインになった。

もちろんバレンタインには今年も翔太くんにチョコを送るけれど、
先にやってくるのは節分の方。

今までは節分に翔太くんと何かするということはなかった。
家ではお父さんが鬼になってくれて豆まきしたり、
恵方巻きを食べたりしたけれど、
恋人同士でやるイベントではなかったよね。

でも、今年の私たちは『家族』なので・・・
『家族』なのでー・・・節分したいと思います!

あー・・・でも、翔太くんに豆をぶつけるとか・・・無、無理!!
翔太くんどう考えたって鬼じゃなくて福だよね!!
じゃあ、私が鬼役で・・・
うー・・・でも、翔太くんに『鬼は外!』って言われて
豆をぶつけられたりしたら・・・
イベントだって分かってても落ち込んでしまいそう・・・

・・・豆まきは止めておこうかな。
歳の数だけ食べる、これだけにしておこう、そうしよう・・・

恵方巻き!
私海苔巻きは得意だからこっちに力を入れよう!
少し調べてみると、恵方巻きは一般的に
7種類の具材を使うと言われているらしい。
特定の素材が決まっているわけではないらしいので
なにを入れるか考えるのも楽しいな♡
巻きずしに一般的に入っているものって言ったら
かんぴょうときゅうりと卵焼き、椎茸煮と穴子も入れたいな。
桜でんぶは色が綺麗だし、あとは・・・三つ葉かな?
うん、これで7種類、いいかもしれない・・・。
具材と酢飯を用意しておけば
仕事から帰ってからでもすぐに巻けるものね!

****************

営業で社用車に乗るとラジオをよく聞く。
うちの車なら好きなCDとか積んでるんだけど
社用車はそんなのないからな。
でも、ラジオも営業でいろんな人と話をすることが多いと
結構ネタとか雑学とか仕入れられていいもんだ。

『今日、2月3日は節分です!』とラジオが教えてくれる。

そうか、今日は節分か・・・
まあ、今まで節分に特別なんかした覚えもないけど。
たまにかあちゃんが
「スーパー行ったら、今日はこれ食べる日だって書いてあったから
 買ってきたよ。切らずに食べるんだって!」
って、巻きずし買ってきて
「喋らずに一気に食べるといいらしい。」ってことで、
とたと向い合って黙々と食べたことあったなあ。
軽く苦行だなあとか思ったっけ。
なんか後からその年の恵方を向いて食べるんだって聞かされて、
俺、正反対のほう向いてたってことあったな。
それでも別に悪いこともなかったけど。

黒沼家ではなんかしてたんだろうか?
お義父さんが鬼の面被って、爽子とお義母さんが
ニコニコしながら豆投げてる図がなんか鮮明に脳裏に浮かんだ。
お義父さんイベント事とか好きそうだし、爽子のこと大好きだし
きっとやってるな、うん。

今のうちの場合、俺と爽子しかいないから当然鬼は俺だよな。
爽子が鬼とかありえないし!
あー、でも、爽子は言うだろうな・・・
「翔太くんに豆をぶつけて祓うなんてできないよーっ!」って。
うん、絶対言う!必ず言う!!あ、マズイ、顔がにやける・・・

『節分といえば、昨今、恵方巻きっていうのを食べるようになりましたね。
 その年の恵方を向いて太巻き寿司を食べる習慣ですね。』
と、ラジオが言う。
そうか、あの巻きずしには恵方巻きなんて名前があったのか。
『その起源には諸説ありますが、一説によると
 花街の芸姑の間で行われていた風習だという説がありますね。
 切らないお新香巻きを旦那さんのものに見立てて丸かぶりするというもので、
 良い旦那さんがつきますようにという願掛けのようなものだったようです。』

・・・なんかサラッと、結構凄いこと言ってなかったか、いまの・・・
なんだって?お新香巻きを旦那さんのものに見立てて、って
それを丸かぶりするって・・・もしかしてやっぱりそういう意味なんだろうか?

なんかとんでもないことを聞いてしまった。
きっと爽子も今日が節分だって知ってるだろう・・・
恵方巻きも用意してるような気がする・・・
お新香巻きだったらどうしよう!

あー、いやいや考えすぎだ・・・
もし仮にこの話を爽子が聞いたとしたら
恵方巻きは用意しないだろう。
いや、もし聞いても爽子は意味がわからないんじゃないかな?

なにしろ、爽子のあらゆることの初めての相手は
有難いことに俺で、と言うか唯一の相手が俺で、
俺と爽子はそんなことしたことないし、させるつもりもない。
してほしくないかって言われたら・・・
そうは言い切れないけど・・・
爽子がしたくないことを強いるつもりはない。
爽子がしたいわけないし。

全くなに考えてんだ!って思考を振り払って
辿り着いた得意先の駐車場に車を停めて社屋に入っていった。

****************

ピンポーンとインターホンのチャイムが鳴った。
「はーい。」と返事をすれば、
「俺だよ。ただいま。」と翔太くんの声が帰宅を知らせる。
「お帰りなさい、翔太くん。」と答えた後、
玄関に駆けて行きドアを開ければ
太陽みたいな笑顔をくれる。

「ただいまー。あー、爽子の顔見たら癒やされるなあ~。
 仕事の疲れも吹っ飛んじゃうよ。」

「え!私の顔で?!いやいやいや、私の方が
 翔太くんの爽やかお日様スマイルに毎日ドキドキだよ!」

「え、ちょ・・・そんなこと言われたら
 どんな顔したらいいか分かんなくなるから、もお・・・」

なんて言いながらお互い照れ笑いする。

「あ、今日は節分だから・・・」
って言ったらなんか翔太くんの顔がこわばった。

「え?あれ?なんか変なこと言ったかな?」

「あ、いや、ごめん。何でもない・・・。
 うん、節分ね。・・・豆まき、する?俺、鬼やろうか?」

「・・・豆まきはー、私の中でしないという結論に達しました。」

「あ、そうなんだ・・・。」

「だから、恵方巻きを・・・」

「え?まさかお新香巻き?!」

「あれ?翔太くんはお新香巻きが好きなの?」

「いやいや、とんでもない!!」

「調べたら、7種類の具材を入れた巻き寿司をその年の恵方を向いて
 無言で食べる習わしだっていうことだったからそうしたんだけど・・・
 翔太くんのお家ではお新香巻きだった?」

「え、いや、そういう風習のところもあるって聞いて・・・
 7種類も用意すんの大変だったんじゃない?」

「そんなこともないよ。ほとんど前もって用意してたし、
 帰ってきてからは巻いただけ。
 でも、具材が多いから太くなっちゃうし、ご飯は少なめに巻いてみたの。
 あんまり太いと一気に食べるのに口が疲れちゃうでしょ?」

「う、うん・・・そーだね・・・。」っていいながら、
口元に手の甲を持っていく照れてるポーズ。
なんだろう?照れるようなことなんか言ったかな?

**********************

その後、爽子の作った恵方巻きを恵方を向いてふたりで食べた。
ふたりでおんなじ方向向いてるから爽子の顔は見れなかったけど、
見れたら見れたでヤバかった気もする。

いや、もう、なにがヤバイって、
『あんまり太いと口が疲れちゃうでしょ?』
はダメだよ。想像しちゃうよ。ホント、ごめん!爽子!


えーと・・・節分はそもそも邪気を祓って無病息災を祈る行事だっけ。
結婚して7ヶ月経ったけど俺も爽子も病気には縁がない。
爽子の清らかさに邪気なんかよりつけるわけ無いって思ってるし。
うん、爽子が居れば特に祈る必要もないって思う、マジで。

PR
   
   
            
この記事にコメントする
   
name
title
color
mail
URL
comment
password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
  
        
           
  
カウンター
サイトマップ
ブクログ本棚
プロフィール
HN:
かのまま
性別:
女性
趣味:
絵を描いたり文字書いたり。
自己紹介:
このブログとPixiv以外で作品の公開はしていません。
印刷物の制作等はしていません。
日本語以外に対応できる語学力は持ち合わせていません。
AdMax
  
       
+++ Powered By 忍者ブログ +++
Copyright (C) TEXT 君に届け ++ Template Designed BY (C) Pavloba
+++ 忍者ブログ [PR]
 +++