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  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
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すっかり秋めいてまいりましたが
ラブラブ海デートの2話めです。
一日デートすんのに何話書くんだよって・・・
今回も終わってないので少なくとも3話・・・
そして砂浜には降り立ちましたが
まだ海に入ってません。
いやもう会話を書くのが楽しくて・・・
次回こそは海に入る予定です!
よろしくどーぞー。



拍手[12回]

   

   


「わあ・・・ほんとに小さくて可愛い砂浜だね。
 こんなところに砂浜があるなんて知らなかったよ。」

「でしょ。あの岩場を降りないと砂浜見えないからね。」

「綺麗だねー。誰もいないし・・・プライベートビーチみたい・・・
 ここは風早くんしか知らない秘密の場所なの?」

「俺の友達は何人か知ってるけど
 泳ぎに行くならリゾートビーチに行くと思うよ。
 海の家とか脱衣所とかシャワーとか
 なんにも無いからここは。
 あ、だからさ、脱衣所代わりにテント持ってきたんだよ。」
と、持って来たテントの入った細長い袋を指差せば
「その中身を組み立てたらテントになるの!?」
と目を輝かかせる。
「やってみる?」と問えば
「やってみたい!」ってワクワクした様子。

こんな暑い中テント組み立てるとか
こんなことやりたいなんて言う娘は少ないんじゃないだろうか?
黒沼は何でも楽しそうに積極的に参加してくれるから
そーゆートコほんとに大好きだなーって思う。

「じゃあ、この棒をここに通して。俺はこっちを通すから。
 4箇所通せたらこのシートを広げて、これが床になるから
 四隅にさっきの棒の先端を取り付けて出来上がり。」

簡単に説明するとせっせと手伝ってくれてすぐに出来上がった。
こういうのはひとりでやると結構手間取るもので、
誰かがちょっと手伝ってくれると凄くやりやすくなる。
俺一人でやってたらきっと大汗かいて
まだまだ出来上がってなかっただろう。

「わあ~、組み立てると思ったより広いんだね!」

「あんまり高さはないから着替えにくいかも知んないけどどーぞ。」

「私の方が時間かかるから風早くんお先にどうぞ。」

「俺は下に着てきたから脱ぐだけだし外で大丈夫だから。」

「え?じゃあこれ私だけのために!?」

「いーの!俺の我儘でここにしたんだから
 黒沼はそんなこと気にしなくて!」

「じゃ、じゃあ、えっと、お邪魔します・・・」

そう言って黒沼がテントに入るのを見送って俺も水着になる。
何となくこのままじゃ黒沼が恥ずかしがるんじゃないかと思って
とりあえずパーカーを羽織っておく。

黒沼の水着ってどんなのかなあ・・・
あんまり派手なのは選ばないと思うけど、
いや、もしかしたら吉田と矢野と一緒に買いに行ったとかだと
案外派手なの勧められて買ってるかも・・・
なんか『風早絶対こんなの好きだよ!』とか言ってそう・・・
それに黒沼は意外と派手なのでも地味なのでも
きっちり着こなして似合っちゃいそうなんだよな。

って・・・水着のこととか考えてたら
なんかうっかりスケベなこと考えちゃいそうだし
やめよう、考えんの!
うん、もう何も考えない。
海を眺めて俺は無になる!

寄せては返す波を見てボーッとしてたら
「風早くん。」と呼ばれて思わず振り返ると
短いスカートがひらひらと付いた
赤いチェックの水着の黒沼が
「お待たせしました。」って立っていた。

うっかり思いきり見てしまって
「わっ!!ヤバイ・・・」と目をそらせば
「え・・・やば・・・」となんか暗くなってるから
「・・・じゃなくて!ヤバイくらい・・・かわいい・・・から、ヤバイ・・・」
って何言ってんだ、俺。

「うん。かわいいでしょ?この水着!
 昨日あやねちゃんに選んでもらったんだけど
 私が着るのが申し訳ないかわいさで・・・」

「その水着より黒沼のほうがずっとかわいいよ!!
 っていうか、それを着てる黒沼がすっごくかわいい!!」
って、俺は思った通り事実を言ったんだけど
「わ、わあ~!風早くんにかわいいって言ってもらえるのは
 彼女の特権だね!!」って言ってお世辞だとでも思ってるみたい。

「特権とかじゃなくてほんとにかわいいの!
 ここにしといてよかったよ。
 リゾートビーチだったら他のやつに見られちゃうトコだった。」

「風早くんだけだよ。私の事かわいいなんて言ってくれるのは。」

「良かった、まだ俺だけなんだ。
 『かわいい』なんて言ってくる奴にはちゃんと用心してね!!
 今は俺だけでも今後絶対出てくるんだから!!」

「そんな人いないよ~。」

「まだ言ってないだけで思ってる奴はいっぱいいると思う!!
 普段近くに居られないし、月一くらいしか会えないし、
 ほんと俺心配なんだから!」

「そ、そんなの私の方が心配だよ・・・。
 風早くんは高校の時もモテモテだったし、
 大学でもモテモテに決まってるし!!」

「あはは・・・大学じゃあ俺、
 彼女バカで有名だからぜーんぜんモテないよ。」

「ええっ!?それでは風早くんの名誉が・・・」

「あはは、なんだよそれ?
 事実なんだし、最近は俺、結構彼女バカって言われるの嬉しいし。
 ほんとにそうだなーって自分でも思うし!」

そう言ったら、硬直し、赤面し、うつむいて照れる。
そんな黒沼がまた好きになる。
ほんと俺、どれだけ黒沼を好きになったらMAXなんだろう。


「・・・あ、あの・・・ちょっと早いけど
 ・・・お昼ごはんにしませんか?」

「あ、うん!久し振りの黒沼のお弁当、すっげー嬉しい!」

「そ、それでね風早くん・・・ひとつお願いがあるんだけど・・・」

「はい、何?」なんて、平静を装いつつ、
あんまりお願いとかされないから何事かとドキドキする。

「実は大学で新しくお友達ができたんだけど・・・」

「え!?男!?」

「ええっ!?まさか!!女の子だよ、もちろん!!」

「そ、そっか、そーだよな、ごめん・・・。」って
どんだけ余裕ないのカッコ悪りいなー、俺。

「その娘もね一人暮らしで、彼氏がいるらしいんだけど・・・
 お部屋で一緒にご飯食べる時には・・・その・・・」

「ん?」

「食べさせてあげたりするって・・・
 その・・・『あ~ん。』って・・・。
 わ、私もやってみたいなー・・・なんて・・・」

「え!?」

「だめ・・・かなぁ・・・。」

「ダ、ダメなわけ無い!!!」

「ホ、ホント!?・・・あと、膝枕なんかも・・・
 してあげたり・・・してみたい・・・。」

「い、いいの!?・・・黒沼のお願いっていうか
 俺ばっかりイイ目見てる気がするんだけど・・・。」

「風早くんがイイ目見てるって思ってくれるんなら・・・よかった・・・」

そう言ってフニャっと笑う黒沼、かわいい、かわいすぎる!!


「大学の友達と喋りながら、俺とやってみたいとかって
 俺のことたまには思い出してくれてるって思ったらすっげー嬉しい。」

「たまには・・・っていうか、もういつもいつも
 『これ、風早くんとしたい。』とか、
 『ここ、風早くんと来たい。』とかで・・・。」
そう言いながらお弁当を広げる黒沼をみつめながら
大好きな恋人がさらに愛しくて愛しくてたまらなくなっていたら
「ご、ごめんなさい・・・こんな彼女、重いよね・・・。」なんて言う。

「ええっ!?いや、そんなわけ無いじゃん!!」

「え?大丈夫・・・かな?」

「たまに思い出してくれたら嬉しいんだから、
 いつも思い出してくれてるんならもっと嬉しいの!
 俺なんかもっとずーっと黒沼のことばっか考えてるし!!」

そう言ったら黒沼が少し頬染めてにっこり笑って言った。

「・・・ほんとだ。嬉しいね・・・。」

「でしょ?黒沼も嬉しいって言ってくれてよかった・・・。」

「・・・で、では、『あ~ん。』をよろしくお願いします。」

「あ、こちらこそよろしく。」ってなんか畏まって
お弁当タイムが始まった。
俺は当然すっごく嬉しかったし楽しかったんだけど
『あ~ん。』とか言って食べさせてもらったことを
事細かに伝えてもと思うので割愛する、うん。

「黒沼は高校の時から料理はうまかったけど
 なんとなくだけど更に腕を上げたんじゃない?」
って訊いたら
「あ、それは一人暮らしを初めて作る頻度が上がったので
 もしかすると少しくらい上手くなったかもって・・・。
 さっき言った友達が同じマンションで作りすぎちゃったら
 食べてもらったりしてたんだけど、ちゃんと批評してくれるので
 おかげで少し上達できたかも・・・。」って。

「ちょっと待って、それってもしかして彼氏も一緒に
 黒沼の作ったもの食べてたりするの?」

「そういうこともあるみたい。
 一度彼氏さんの感想も聞かせてもらったことあるよ。」って
黒沼は嬉しそうだけど俺はちょっと面白くない。

だって俺は逢うことすらままならないっていうのに
友達の彼氏とはいえ他の男が黒沼の料理を食べてるなんて
・・・とか、俺ってほんとに独占欲強いし心が狭い。
こんなこと言ったらきっと愛想つかされちゃうんじゃないかな・・・。

「・・・だめだった?」って黒沼が訊くから
「いや、黒沼は友達に上げたんだし悪くないよ・・・。
 ただ、ちょっと羨ましいなーって思っただけ・・・。」って言ったら
「今日のお弁当は風早くんのために作ったので!!」
と胸の前で両手を握って力説する。さらに、
「あ、愛情込めて作ったので!!」と盛大に照れながら
また「ひょお~っ!!」とか言いながらも伝えてくれる。

「そーだよな!その上水着の黒沼に食べさせてもらったし!
 あ、それから膝枕してくれるんだっけ!」
と言えばいつの間にかお弁当の後片付けを済ませた黒沼が
いそいそと太ももにタオルを掛けて
「はい。こんな膝枕で、寝心地いいかどうかわからないけど
 ・・・どうぞ。」と笑顔で俺をいざなう。

「これはないとダメ?」とかわいい水着のスカートと太ももを覆う
タオルを指差して尋ねる。

「え?だって、暑いし直接だときっとベタベタするよ?」

「黒沼はそれ、いや?」

「私って言うか、風早くんが嫌かなって・・・。」

「嫌なわけないじゃん!俺は黒沼の太ももに直接触れたい!」
と言葉にしてみてとんでもないこと言ったと慌てる。
『太ももに』とか、変態か俺!

「いや、あの、そーじゃなくて!!」

「そーじゃ・・・ないの?」

「そー・・・だけど、それだけじゃなくて!
 だからとにかく、これ無しでお願いします!!」

「は、はい!」と黒沼がサッとタオルを取ってくれたから
そっとそこに頭をのせる。
黒沼は細いから膝枕がこんなに柔らかいなんて思いもしなかった。
どうしよう、めちゃめちゃ気持ちいい。
黒沼の顔を見上げたら、胸の膨らみ越しに
ニコニコと嬉しそうに笑う黒沼の笑顔が見えて
舞い上がってたら黒沼がそっと俺の髪を撫でてくれる。
あまりの気持ちよさに目を閉じれば
いきなり睡魔に襲われてうっかり意識を飛ばしかけた。

「うわっ!ヤバイ!!」と俺がいきなり起き上がったもんだから
「わ、わ、わ・・・え?膝枕もう終わり?!」と黒沼が驚く。

「うわ~、だめだわ、これ!
 気持ち良すぎて意識飛ばす、俺。」

「あ、寝てもいいんだよ?」

「だーめ!
 せっかく黒沼といるのに寝るなんて勿体無いよ!!」

「・・・そーだね、今日は泳ぎに来たんだから
 それよりも泳がなくちゃね!
 泳ぐの久し振りだし、行って戻ってくることを考えると
 あそこの岩くらいまでなら行けると思うんだけど
 風早くんはどう思う?」

「ああ、あそこくらいまでなら・・・」って、
そんな真剣に泳ぐ気なんだ黒沼。
思ったより泳ぐの好きなのかな?
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