「久し振りだね、黒沼・・・
また綺麗になったみたいで・・・困るよ・・・」
「ええっ?!綺麗?なってない、なってないよー・・・え?困る?」
「うん、黒沼のこと好きになっちゃう奴が周りにいっぱい居たらどうしようって心配で。」
「・・・私は風早君みたいにモテないからそんな心配いらないよー・・・
風早君の方こそ一段とかっこ良くなっちゃってて、
最初、陽子ちゃんたちだって分かんなくて、
また誰か女の子に声かけられちゃってるのかと思って隠れそうになっちゃった・・・。」
「えっ!『また』ってなんか人聞き悪いなー・・・、
で、なんでそこで隠れるんだよ、黒沼は俺の彼女なんだから、
『私の彼氏に何するの!』って、堂々と・・・」
「む、無理ーー!」
「あはは・・・だよなー!
うん、俺、隠れそうになっちゃう黒沼が大好きだ。」
「ひょー・・・もう、心臓がー・・・」
「あ、なんかここ、目立っちゃうからそろそろ行こうか・・・」
「う、うん・・・えっと、どこに?」
「お昼ごはんはさ、黒沼が一番よく食べに行ってるトコに
連れて行ってもらおうって思ってたんだけど、
それってやっぱり学食かな?」
「うん、そうだね。お弁当と学食50:50って感じかなー。」
「じゃあ学食連れてって・・・あ、その前にトイレ、どこ?」
「あ、学食はあの建物の一階、トイレは奇数階に女子用で、偶数階に・・・男子用・・・、
なので、風早君は、だ、男子だから・・・二階に行かないと・・・だね。」
一階は学食だから人がいっぱいだけど、二階に上がると急にしんと静まり返って
不思議なくらい人影がなくて、突然二人で一緒にいるんだなって・・・ドキドキしてって、
あああ・・・じゃなくて、トイレ!トイレだから急いでいかなくっちゃ!
え?いきなり風早君が私の手をとって歩き出した。
風早君、知らないよね?トイレの場所・・・
「黒沼、こっち・・・」
「え?トイレはあっち・・・」
「あ、あれ、嘘。」
「え、嘘?なんで?」
「うん。俺、黒沼不足が限界・・・」
「・・・?何?」
少し廊下を曲がったところで、いきなり抱きしめられてキスされた。
たぶんあの高校二年のクリスマス以降、ちょっと風早君はキス魔になった・・・たぶん・・・
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