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二次創作の文を置いてます。 大したこと無いモノしかありません。 読後の苦情はご勘弁を。
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「うたひめ」の後日談です。








1 黒沼爽子は熟慮する。 

信じられないことだけど、私は風早くんとお知り合いになってしまった。
そう、私が風早くんを知っているだけじゃなくて、
風早くんも私を知ってくれている。

凄いことだなあ・・・
こんなことになるなんて思いもよらなかった。

「学校で俺を見かけたら、
 離れたところから見てるんじゃなくて必ず声かけてね!」
なんて風早くんは言ってくれたけど、
あれから数週間経って、学校で度々風早くんを見ているけれど、
声をかけるなんて大胆なこと私には出来そうにない。
なんかもう、そんなことを言ってもらったことが
夢だったんじゃないかと思えてきている昨今。

前よりもっと見つからないように細心の注意をはらって
こっそり見つめてはニンマリしている私は
相変わらず気持ちの悪いストーカーだ。


通いつめていた風早くんのバイト先のファミレスにも
恥ずかしくてお客さんとしては行けなくなってしまった。

まさか風早くんが私が通いつめていることに気付いていたなんて・・・

あの日は私が通ってるのを「すっげー嬉しいんです」
なんて言ってもらって深く考えずに浮かれちゃっていたけれど
風早くんは店員さんなんだからそーゆー風に言うよねって気付いたら
あの後とんでもなく恥ずかしくなってしまったのだった。
いくら空いている時間でもいつも長時間居座って迷惑だったよね・・・

それからは風早くんがバイトを終える時間に
従業員出入口の脇の物陰から
帰っていく風早くんをこっそり見送っているけれど
近頃元気が無いようでちょっと心配だなあ・・・
この時も風早くんには見つからないように凄く気をつけてたんだけど、
他の人に何度か目撃されてしまい驚かせてしまった。
本当に申し訳ないことをしてしまった・・・
私きっと怖かったよね・・・


三曲目のCDのレコーディングは
なんとか先日無事終えた。
あ、でも無事というのは語弊があるかもしれない。
今までは結構気楽に歌っていたんだけど、今回は
『爽子』のファンだって言ってくれていた風早くんが
自分に対する想いだと分かっていて
私が歌っているんだと知っていて聴くんだと思ったら
なかなかうまく歌えなくてレコーディングに随分時間がかかってしまった。

やっぱり風早くんへの想いを歌に出来たのは
私の想いが届けることのない想いだと
思っていたからこそだったんだなあ。

でも、もしかしたら風早くんは「チョコレートパフェ」を
聴くことはないのかもしれないな。
いつも同じもの頼む変な女が『爽子』なんだと分かったら
きっともう『爽子』のファンじゃなくなったよね。

だって、「また来てもいいかな?」って言って
私の部屋を後にした風早くんが
もう一度、私の部屋を訪ねてくれることなんかなかったのだもの・・・
当たり前よね。
風早くんは親切に財布を届けてくれただけで・・・
もう、なんの用もない私の部屋に来るわけなんてなかった・・・

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