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  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
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#17を飛ばしてこられた清らかなあなたへ
 
 夏休みの最後を部屋でのんびり過ごすことにして、
 懲りずに爽子を好きだと言い続けたら少しだけ届いた。
 隣で居眠りした爽子に、思わずキスして少し触れてしまった。
 でもそのおかげでお互いに『ふり』じゃなく、
 恋人になりたいって思ってると分かった。
というような#17でした。

前回びっくりしちゃった方も
今回は通常運転なので
安心して読んでもらえると思います。

また、新たな登場人物、
ケント(偽物臭いですけど)でてきます。
広い心で続きからど~ぞ~。



拍手[6回]

   

   


18 生殺し期間の短縮の可能性と未知の隣人たち。


2回後期の履修登録をする。
必要最低限で。

なんとか週3回の登校で済みそうだ。
1回と前期、まじめに目いっぱい取ってたおかげで支障ない。
今はとにかく爽子との時間を確保するのが最優先だ。
そう、俺の恋人になった爽子との時間。

もう世界的に「恋人が出来ました!!」と吹聴して回りたい気分だけど、
世間的にすでに同棲中の恋人ということになってるから
そんなことしたら友人なんかには「もう知ってるから!」って
呆れられてしまうんだろうなあ・・・

爽子のことを考えるとどうしたって初めてした深いキスや
初めて触った胸の感触が蘇ってきてしまう。
爽子に、と言う意味じゃなく、
本当にあんなことしたのは初めてなんだ、俺。
女の子に好きだって言ったのだって、
深いキスどころかキス自体爽子が初めてだし。

でも爽子は俺が今まで軽々しく女の子にあんなことしたり、
好きだと言ってきたんじゃないかと思ってるような気がする。
なんか、女の扱いが上手いとか、モテるだろうとか
言ってた気もするし、ホントに童貞なのかっぽい事も言ってたよな。
俺って女の子に手が早そうに見えてんのかな?
別にどう見えてたって構わないって思ってたけど
爽子にだけはそんなふうに思ってほしくない。
本当の俺は爽子以外の女の子に全然興味なんて無いんだから。

爽子には最初から好きだって言ってたと思うし、
やけに自然な流れでキスしたり、
寝ぼけた隙にあれやこれやして、
爽子が俺を女の子に慣れてると思ってしまっても当然かもしれないけど、
手が早い以前の問題で手を出したいなんて思わない、爽子以外には。

爽子のこととなったら話しは別だ。
本音を言えば今直ぐにでも全部欲しい。
こんなの、俺じゃなかったらもうとっくに不適合になってるだろう。
誕生日まで手を出しちゃいけないとか何の罰ゲームだ。

・・・・
・・・・・・・・・
本当に誕生日まで待たなきゃ駄目なのか?
あれって、タイムリミットが一年だよな?
一年以内にってことじゃないのかな?
だいたい、誰がいつどうやって合否判定するんだ?
「いけてると思うんで早めに判定してください」とか無しなのかな?
また早急に爽子に確かめたいことができてしまった。

履修登録をとっとと済ませて、家路を急ぐ。
部屋の前まで来ると掃除機の音が聞こえる。
チャイムを鳴らして「爽子―。俺、ただいまー。」と言うと、
掃除機のスイッチを切ってわずかに慌ててる気配。
そんなところも可愛いなーとか思ってたら、
俺の部屋のドアより早く、隣のドアが開いた。
顔をのぞかせたのは同年代と思しき金髪の男。

「あ!かざはやさん?」

「いや、かぜはや・・・です。」

「あー、かぜはやさんかー。俺、隣に越してきた三浦です。
 もしかして大学生?俺、2回なんだよね。」

「俺も2回です、教育大の。」と言ったところで。、

「お帰りなさい、翔太くん。早かったね!」と爽子が顔を出した。
思わず見せたくないと思って隠したんだけどしっかり見られてしまった。

「おっ!彼女?!もしかして一緒に住んでんの?
 見かけによらずやるなー、風早。
 そんなに隠さなくったって、他人の彼女とったりしないよー。
 それに、俺も最愛の彼女と住むために
 この部屋借りたんだから心配しないでよ。あ、これ、引っ越しのご挨拶ね。」

「タメだと分かったらいきなり呼び捨てか、三浦。」と言ったら、あははと笑う。
思わず受け取ったものは円柱形の台所用洗剤で小さな紅白ののし紙に
三浦、矢野と書いてあった。

「あ、これはご丁寧に・・・彼女さんは矢野さんっていうんだ。」

「うん。矢野あやねっていうんだ。
 美人で頭が良くて優しくてスタイルが良くて素晴らしい娘なんだ!」

「へえ・・・」といいながら、ここまで自分の彼女をべた褒めする人も珍しいよなと
思わなくもなかったけど、自分も爽子のことを誰かに説明するなら
同じようなことを言ってしまうだろうなと思ったから悪くは思わなかった。
なんか軽そうで若干苦手なタイプの奴だけど、話しやすいのは確かなようだ。

「またあやねちゃんと会うこともあると思うけど、好きにならないように、風早。」

「ああ、それは絶対大丈夫。」

「なんか言いきられるのも腹立つな。
 そうだ、風早の彼女、爽子ちゃんだっけ・・・
 彼女とあやねちゃんが仲良くなれたらいいね!んじゃあ!」
と三浦が自分たちの部屋に入っていった。

「翔太くん、もしかするとさっきの人、三浦さん?
 さっきいらしたんだけど、『知らない人にはドアを開けるな』と
 言われているのでと、お帰りいただいたんだけど失礼だったかな?」

「そんなことないよ。俺の言うとおりにしたんだから、それで正解だよ。」と、
俺達も部屋に入ってドアを閉めキュッと抱きしめて軽く触れるキスをする。

「これからは隣の三浦さんと矢野さんは知ってる人ってことにしてあげて。」

「矢野さん?」

「三浦さんの彼女で隣に一緒に住むんだって。」

「わあ・・・、仲良くなれるといいなあ・・・」

爽子はそう言うけど、大学生で同棲しようなんて女の子と
爽子が仲良くなれるとはあんまり思えないなあ。



あ、それより、爽子に確かめることがあったんだ!!
そのために急いで帰ってきたんだった。

結論から言うと、出来るらしい。たぶん。
3ヶ月毎に判定して貰う機会はあるが
普通はあえて申請せず一年後の判定を待つらしい。 
どうやら爽子は一年でも出来るかどうかなんて思ってたらしく
そういう制度があったように思うなんて曖昧なことを言ってる。

俺の誕生日から始まったんだから、3ヶ月はもう過ぎてるし、
6ヶ月と言うと、11月15日、あと約2か月か。

まだ果てしなく続くと思ってた生殺しも2か月なら我慢できると思う。
いや、確かに本音は今直ぐにでも爽子を全部欲しい。
でも、爽子の気持ちを無視して奪いたいなんて思ってない。
爽子の気持ちはまだまだ俺と一線を越えてもいいなんてとこまで
育っていないだろう。
と言うか、『一線を越えるって何?』だろうけど。
だから気持ちが育つのを普通に待ったって2ヶ月はゆうにかかるだろう。
俺は爽子の気持ちを待つんならいくらだって待てると思う。

爽子の気持ちが急速に高まるなんてことがあったとして、
合格して人間になった爽子となら
心のままに関係を進めてもいいだろうけど、
合格していない爽子とそうなってしまったら
爽子の夢を壊すことになってしまうんだ。
俺、お互いそういう気持ちになったとしたら
理性で抑える自信なんて全然ないし。

結構いろいろ考えて、
そういう制度があるんならぜひ6ヶ月で
一旦判定してもらって欲しいと爽子に言ってみた。


すると、爽子はこの世の終わりみたいな顔をして
ボロボロと泣きだした。

あーー・・・
またなんか、激しい思い違いが発生しているみたいだ!!!
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