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  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
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かなり久し振りで「野崎くん」とのコラボです。
すいません、皆さんお忘れですよね~。
これだけ読んでもそこそこわかるとは思うんですが、
どーだったっけって思う方は
カテゴリーから読み返してね~。



拍手[7回]

   

   


6 王子なんて言われなくていいから・・・


もう何日も4人仲良く一緒に帰るのをなんかイライラしながら見てて、
なんかもう我慢できなくて黒沼を引っ張ってきちゃって訊いてみたら
後2日は続く・・・とか、更にイラッとしながら、最後の言葉に引っかかる。

「・・・〆切り・・・って・・・なんの? 」

「あ、風早くんは知らなかったかな?
 野崎くんって少女漫画家なの。」

「へ? 」

「ここのところ4人で帰って、野崎くんの部屋で漫画の原稿を描いてるの。」

漫画の原稿を描いてる? なんだそれ? え、野崎の部屋で!?

「ちょっと待って! 黒沼も野崎の部屋に行ってるの?」

「え? うん・・・最初はね男の子のお部屋に入るって緊張したけど、
 千代ちゃんやみこりんも一緒だし、前に真田くんのお部屋に
 お邪魔したのと同じことだなと思って。」

あの時だって、黒沼が龍んちに居るって聞いて
俺は結構びっくりさせられたんだよ!
っていっても、黒沼に分かるわけ無いか・・・

「野崎くんのお部屋って個人の部屋って言うよりは
 仕事場って感じなんだよ。
 それでね、私なんかの手も借りたいくらい今、
 追い込みの忙しい時なんだって。」

「漫画の原稿を描いてるって・・・黒沼そんなコト出来るの? 」

「あ、私は絵を描くのは好きだけど、全然上手じゃないから、
 消しゴム掛けとか、トーン貼りとか、その他の雑用とかを・・・」

「それって・・・俺にも出来る? 」

「え? 風早くんに? もちろん出来ると思うよ!
 私でも何とか役に立ってるみたいなんだもの! 」

「じゃあ、俺も手伝いたい。」

少しでも早くその原稿とやらができあがったら、
黒沼は野崎の部屋に行かなくていいはずだ。
それにその間俺は黒沼と一緒に居られるし願ったり叶ったりだ。
そう思って言ったけど、何の関係もない、
頼まれてもいない俺が自ら頭を突っ込むのは、
客観的に見て凄くおかしいことなんじゃないだろうか・・・
とも思ったんだけど・・・

「風早くんも来てくれるの?! 絶対みんな大歓迎だよ!! 」

俺の不安を他所に黒沼は目をキラキラさせて本気で喜んでるみたいだ。
・・・いっか・・・他の面子が「なんだこいつ。」って俺のこと思っても。
黒沼が喜んでくれてるんなら・・・いっか!




そんな訳で、いつも4人で帰る所に勝手に俺もついていくと
黒沼と佐倉が初対面の男二人に紹介してくれた。


「「風早くん!? もしかして、あの有名な爽やか王子? 」」


何で男二人にこんな風に食いつかれるのか・・・ってか、
俺ってほんとにそんな有名なの?
なんか佐倉にも言われたよな、『爽やか王子』って・・・
俺からしたら、なんだよそれって感じなんだけど・・・

5人で野崎のマンションに向かって歩き始めると、
なぜだか俺は男二人に挟まれて歩くことになってしまった。
ちょっと黒沼と一緒に帰れるかもなんて思って俺が馬鹿だった。
黒沼は佐倉と楽しげになにか話してる。
まあ、逆に今までもそうだったのなら良かったってことかな。


「あの風早くんが手伝ってくれるなんて有難いな。
 ぜひお近づきになりたいとかねがね思っていたんだ。
 野崎梅太郎です。少女漫画家やってます。」

そう挨拶してくれた野崎は無骨で案外真面目そうで、
少女漫画家っていうのはとんでもなく意外だけど、
思いの外イイやつそうだ。
だけど何で俺とかねがねお近づきになりたいなんて思ってたんだか・・・
でも、まあ、なんだか歓迎されてるようで良かった・・・

「手伝いたいとか言っても、やることもよく分かんないし
 役に立つかも分かんないんだけど・・・よろしくお願いします。」

「全然問題ない! だれでも出来る作業も結構あるし。
 それに風早くんにはいろいろ意見とか聞きたいんだ。
 これからのストーリー作りに協力してくれると嬉しい。」

「え?あと2日で終わるんじゃないの? 」

「ああ、今月はあと2日で終る予定だけど、
 月刊連載してるから、ちょっと休んだらまた来月分に入るんだ。」

そうなんだ・・・
でも、俺がこの環の中に入れるんならまあ、問題ないか・・・。
学校終わってから数時間、黒沼と一緒に居られるんだし、いいよな。

「作画の方は来月分はすぐにはかからないから
 みんなに手伝ってもらうのは少し先になるけど、
 風早くんにはストーリーの方の助言とか貰えるとありがたいな。」

「え? 俺、そんなことできるかな・・・」

「ああ、難しく考えなくていいよ。こう・・・ヒーローの立場になって
 風早くんならどうするかとか考えて教えてくれるだけでいい。
 参考に聞いてみるだけだから、気楽に考えてくれたら。
 ・・・そうだ、今日ウチに着いたら最初からコミックスを読んで
 どう思ったか聞かせてほしいな。」

「でも、後2日大変なんじゃないの? 」

「ああ、御子柴と佐倉と黒沼さんが居れば多分大丈夫だ。
 実は来月の話を考えるほうがちょっと行き詰まってて、
 俺としてはそっちの方が急務で・・・
 実はなあ、ヒーロー、鈴木っていうんだけど
 イケメンでモテるって設定なんだが・・・
 俺にはモテる男の心情が今ひとつつかめなくてな・・・
 是非そこのところを風早くんに助けて欲しいんだ。」

「えっ?! そんなの俺にも分かんないよ!
 そーゆーの御子柴のほうが適任なんじゃないの? 
 よく女子に声かけられてるし応えてるよね。」

「あー・・・声かけられんのは嬉しいからさ、
 うっかりチャラチャラ応えちゃうんだけどな、
 後で自分のチャラさ加減が恥ずかしくて死にそうになるんだよなー。」

「そうなんだ・・・でも、女の子の扱いには慣れてそうだよね。
 佐倉や黒沼と楽しそうに話してるし・・・
 俺、黒沼が男子とあんな打ち解けてんの初めて見たよ・・・」

「後ろのふたりな・・・あいつら絶対俺のこと
 男子だなんて思ってないと思うぞ。
 まあ、その分俺もなんか気楽に友達として付き合えるっていうか・・・」


御子柴も思いの外悪いやつではなさそうだ。
御子柴の言葉に嘘があるとも思わないが、
黒沼が御子柴を男子として見てないっていうのは
御子柴はそう思ってるようだが、黒沼の気持ちがどうなのかなんて
黒沼にしかわからないだろう。
とりあえず他の男子にはない打ち解け方をしてるのは事実だ。

・・・男子として見てないってのはむしろ俺のことなんじゃ・・・
なんか、俺みたいになりたいとか、尊敬してるとか言ってもらったけど
それってつまりはそういうことなんだよな・・・

俺が黒沼をどんなに好きでも
黒沼にとって俺って根本的に恋愛対象から外れてるのかも・・・
黒沼がまだ付き合うとかってこと考えられないままだとして、
いつか考えられるようになったところで俺ってもしかして対象外!?
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