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  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
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こちらもお久しぶり!
「月刊少女野崎くん」とのダブルコラボですよ~。

最後に「君たちもだよ。」って思ってもらえたらいいかなー。



拍手[10回]

   

   


8 せっかく両思いなのにさ・・・  


多分だいたい、男兄弟しか居ない男は
少女漫画を読む機会はあんまり無いだろう。
俺も野崎と関わることにならなければ
いつまでも少女漫画と出逢うことはなかったと思う。

でも案外すんなり入ることが出来た。
ちょっと尻込みしたのはタイトルくらいで
中身は割と普通に読めたと思う。
でも、鈴木みたいな如何にもモテモテイケメンな奴なんて
実際には居ないとは思うし、やっぱり俺、
モテる奴の心情なんて分かんないんだけどな・・・

「あ、風早くん、読み終わった?」と、野崎が嬉しそうに
メモ帳片手に俺に向かい合って座る。
「あ、うん・・・。いや、でも、俺、やっぱそんな
 参考になる意見とかできそうにないんだけど・・・」

「ああ、いいよいいよ。メモ持ってるのはまあ、
 いつもの癖みたいなもんだと思ってくれ。
 一応手伝ってもらうんだったら一通りざっくりでもこんな話だって
 分かっててもらったほうがいいと思うし、うん。」

「みんな一度は読んでるんだ?」

「ああ、佐倉は元々月刊少女ロマンスの読者だったし、
 黒沼さんにも読んでもらった。」

「あ、そうなんだ!黒沼も読んだんだ。
 黒沼はどう思った?この『恋しよっ♡』。」
って、黒沼の方振り返って言ってから、
『あっ!俺、黒沼に「恋しよっ♡」とか言っちゃった!』って
思ったら顔の温度が急上昇するのを感じた。
黒沼の方も俺の方を見たまま固まって、みるみる顔を赤らめた。

「あ、いや、こ、この漫画読んで、く、黒沼は
 どんなふうに思ったのかなって、お、思っただけで・・・。」

「わ、わ、私はっ・・・その、マミコちゃんは鈴木くんに
 とっても大事に思われてて、すごくいいなあ~って・・・。」

「そ、そうだな!せっかく両思いなのになんかうまく伝わってなくて、
 読者はヤキモキしたりドキドキしたりするんだろうなー。
 人によってはなんで分かんないんだよってイライラしたりするかも。」

「うん、うん、そーだねー!」
ってかわいく笑う黒沼を見ながら、
それって、描いてる野崎と佐倉、そのまんまじゃんって思った。
なんか佐倉が告白したのに上手く行かなかったって言ってたけど
どうみたって、あの二人両思いにしか見えないんだけどな・・・。

あ、もしかして御子柴と黒沼も!?
だとしたら、俺ってあとから来たものすごい邪魔者?

いや、そうだとしても・・・俺、やっぱり黒沼が好きなんだよ・・・。
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