大学生夏休みの海デート
長くなりましたが、いや、期間的に・・・。
やっとこさ完結でございます。
リクエストいただいた風爽loveさんありがとうございました。
お付き合い下さいました方も感謝でございます。
では、よろしかったらおひとつ・・・
長くなりましたが、いや、期間的に・・・。
やっとこさ完結でございます。
リクエストいただいた風爽loveさんありがとうございました。
お付き合い下さいました方も感謝でございます。
では、よろしかったらおひとつ・・・
「この水着、可愛いんだけど泳ぐにはちょっと抵抗が多いと思うの。」
「え!?ああ、そうかもしんないね・・・」
「だからちょっと待っててくれるかな?
スカートと上着をテントに置いてくるので。」
にこやかにテントに入っていく黒沼を
「ああ、うん・・・」とか言いつつ見送って
黒沼の言葉を反芻してちょっとドキドキする。
スカートと上着を置いてくると・・・何が残るんだろう?
「お待たせしました。」と戻ってきた黒沼は
いわゆるビキニというやつで
ここまで布の面積が少ないとは思ってなかったんで
目にした瞬間固まってしまった。
「あ、あの、お見苦しくて・・・ご、ごめんね。
でも、泳ぐにはこの方がっておもったんだけど・・・
私もね、ビキニって初めてで・・・。」
そう言いながら、俺が固まってるもんだから
きっと何か勘違いして・・・
「今までワンピースばかりだったんだけど
あやねちゃんに勧められて買ってみたんだけど
やっぱりこういうのはあやねちゃんやちづちゃんみたいに
スタイル良くないと似合わないよね・・・
ここには風早くんしかいないしって
ちょっと思い切ってみたんだけど
で、でも、風早くんに見られるのが
一番恥ずかしいって今になって後悔して・・・
やっぱり今日は・・・泳ぐのやめようかな!」
って言うなりクルッと踵を返してテントに戻ろうとするから
「待って!!」って言って思わず腕を掴んで引き寄せた。
「似合ってるよ!かわいいよ!!
・・・・かわいすぎて・・・困ってるよ・・・」
引き寄せた勢いで抱きしめてしまった。
なんていうかもう、裸同然な黒沼・・・
その背中に触れてしまっている
俺の両腕から感じる手放したくない
幸せな手触りに・・・ホント困る・・・
「こ、困ってるの?」
「・・・うん、困ってる。
こんなの放せなくて・・・困る・・・
ずっとこうしてたい・・・」
そう言ったらまた背筋を伸ばして
「は、はい!」っていい返事をくれる。
「困らなくていいんだよ。
私は風早くん専用なので
風早くんがしたいようにしていいんだよ。」
まっすぐ俺の目を見てそんなことを言う黒沼。
ほんとに黒沼は無自覚に俺を煽る・・・
「そ・・・それに私も出来ることなら離れたくない・・・。」
そう言って俯いて顔を隠してしまった黒沼の顔を見たくて
ちょっと覗き込んでみたら
不意に凛として顔を上げた黒沼と視線が絡んだ。
「でも、大学に行かせてもらって、一人暮らしさせてもらって
勉強もバイトも精一杯やるべき時だし・・・やりたいし。
だから今、それを言うのは我儘なんだって・・・
わかってるから・・・・」
「・・・うん。俺もそう。
これはさ、我儘だし贅沢だって思う。
黒沼が俺と離れたくないなんて
言ってくれるだけでも夢みたいなのに。」
そんなことを言いながら
誰も居ないのをいいことに
更にギュッと抱きしめてキスをする。
黒沼は泳ぐ気満々だったみたいだけど
とてももったいなくてそんなことしてられない。
夏休みと言っても黒沼が北幌に居るのは一週間くらいだ。
家庭教師のバイトで受験生を教えてるらしいから
夏休みは大事な時だ。休んでなんかいられない。
俺の方も大学の近くでバイトしてるし、
黒沼が北幌に居る間にあと一日しか休みがない。
もちろんその日は会う約束してるけど
本音を言えば当然もっともっと会いたい。
黒沼が札幌に戻ってしまえばなおさら会えなくなるし・・・。
でもそれは自分たちで決めた道だから。
だけど、もう少し会えるんじゃないかと思ってたんだけど
思った以上に会える機会は少ない。
だから会えるとなんだかがっついてるような気がする。
自分で思うんだから黒沼もそんなふうに
感じてるんじゃないだろうか?
いつもぎゅうぎゅう抱きしめていっぱいキスして・・・
今だってこんなこと考えながらも
キスして、キスして、キスして、
黒沼が、息苦しかったんだろう
はあっ、って息継ぎした拍子に
その唇の隙間から俺の舌を滑り込ませて
めちゃめちゃビクってさせてしまったり・・・
こんなの青空の下ですることじゃないのは
まあ・・・わかるんだけど止められなくて・・・。
長くて深いキス・・・実はこんなの初めてしたもんだから
俺の方もよくわからないまま進めて、
黒沼はびっくりして混乱してるみたいだったけど
それでも受け入れてくれてだんだん応えてもくれて。
いつものキスの比ではない気持ちよさに
頭の芯が痺れたみたいになって
ふと、俺がこんなで黒沼の方は大丈夫だろうかと
心配になって後ろ髪引かれる思いで
一旦キスを中断して再び黒沼の顔を覗き込む。
やっぱりちょっと刺激が強すぎたようで
逆上せたみたいに顔が赤くて眼の焦点もあってないっぽい。
「か・・・風早くん、す・・・すごい事出来るんだね・・・。」って
息も絶え絶えに俺に語りかけてくる。
「なんて言うか・・・凄く上手でびっくりして・・・・
れ・・・練習したの?」なんて言うからこっちがびっくりする。
「こんなのどうやって誰と練習するっていうんだよ!!
俺だって初めてでわけわかんなくて・・・
でも黒沼だって凄く上手に応えてくれてたじゃん。」
「え?・・・そうなの?よかったー。
どうすればいいのかよくわからなかったけど
あれで良かったんなら良かった~・・・・。
風早くんは・・・あの・・・気持ちよかったかな・・・?」
「え゛・・・えっと・・・その・・・
すごく・・・よかったです・・・・。
く、黒沼は?」
「う、うん。あの・・・なんだかもう・・・
何も分からなくなっちゃうくらい・・・。
もしかするとこれが・・・いちゃいちゃする・・・なのかな?」
「う゛・・・うん!そう!
俺、普通にスケベだから
ずっと黒沼と・・・こんなことしたいって思ってた!!」
「そ、そうなんだ・・・じゃあ・・・
私も普通にスケベなんだね・・・。」
黒沼がそんなこと言うもんだから
そんなこと言われたらもう一度キスせずにはいられなくて。
ホント俺って余裕なくて、がっついてて・・・
今度はほんとに黒沼を何も分からなくさせてしまって・・・
つまりは意識を手放させてしまった。
こんな青空の下の浜辺で・・・・。
慌ててハンカチを持って海に入って濡らして
黒沼の額に乗せる。
結局、海に入ったのはこの一回だけで
黒沼に至ってはあんなに泳ぐ気満々だったのに
海には入らずじまいで・・・。
何しに海に来たんだって言われたら
返す言葉もございません。
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