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二次創作の文を置いてます。 大したこと無いモノしかありません。 読後の苦情はご勘弁を。
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またまた随分お久しぶりです。
風早先生とうとう20話になりました。
もっと頑固に我慢する風早先生になるはずだったんですが
なんかここのところやりたい放題になって来て
どうするんですかねえ?

今回も「えー?」と思われるかもしれませんが
よろしかったらおひとつ・・・






20 約束 

幸せすぎてフワフワした心地のまま
気がつけば2学期末試験の一週間前になっていた。

部活動が禁止になるこのテスト前の期間の学校は
授業が終わると急に静かになって居心地が悪いような感じがする。

授業も午前中だけだし、職員室は入室禁止だし
風早先生の姿を垣間見れるだけで幸せな私には
そのチャンスが激減するこの期間は
結構寂しいなんて思ってしまう。

それでも今はちづちゃんとあやねちゃんが
当たり前のように一緒に帰ろうって誘ってくれるから
寂しいなんて言ってたらバチが当たるかもしれない。
だって今まではほとんどひとりだったんだもの。

「テスト前で家帰って勉強しろとか言われたって
 どーすりゃいいか全然分かんないんだけどー、あたしー!
 やのちん、頭いいんでしょー。教えてよー。」

「あー、無理!人に教えるとかめんどくさいし、
 あたし、勉強はひとりでないと集中出来ないし!
 それに勉強だったら爽子のほうが出来るじゃない。」

「えー?そーなの?」

「爽子は学年3番より落ちたことないのよ。知らないの?」

「え?マジ?!学年順位一桁の人ってほんとにいるんだ!?」

「当たり前でしょ!!この学年に確実に9人は居るわよ!」

「あ、あの、ちづちゃん!
 私で良かったら一緒にテスト勉強しないかな?」

「え!いーのー!?
 あたしさ、そーとーバカなんだけど爽子、教えてくれる?
 あ、そーだ、勉強会さ、龍んちでやろうよ!
 龍、あんたも部活ないんだし一緒に教わっとこうよ、爽子に!」

ちづちゃんが近くにいた真田くんにそう言えば
「ああ、俺んちでやるんなら、黒山がよければ・・・。」
と、真田くんも参加することになり、
それを聞いていた城ノ内くんも
「それ、俺も参加したい!俺もそーとーバカ!!」
と、参加希望してくれた。

4人も人が集まって勉強会!
こんなことが出来る日が来るなんて・・・
ちゃんと教えてあげられるかな?
妄想はしたことがあっても実際に人に教えるのは初めてで
先生という仕事は改めてすごいなと思う。

風早先生は先生だから
毎日私たちに教えてくれてるんだよね。
体育の先生だから直接授業を受けたことはないんだけれど
HRだけだって風早先生がいい先生なのは分かるよ。
そんなすごい人が私を好きになってくれたなんて
まだやっぱり信じられないって思ってる。
あ、もちろん風早先生を信じられないとかってことではなく!


とりあえずその日の午後に勉強会をすることになって
ちづちゃんに連れて行ってもらって真田くんの家に行った。

真田くんのお家はラーメン屋さんで
お店をやっているお宅に入らせていただくのは
初めてのことで緊張する。
そもそもお友達の家に行くというのが
ほとんど初めてみたいなもので・・・。
幼稚園くらいのころにはあったかなあ・・・
もう記憶も定かではないほど前のこと・・・

あれ?そもそも私と真田くんはお友達?
ちづちゃんとあやねちゃんは友達だけど
真田くんとちづちゃんは友達だよね?
友達の友達は友達?
いやいや、それはちょっと乱暴だよね?

とりあえずはクラスメイトである真田くんのお家で勉強会をした。

結構有意義な勉強会で凄く感謝されて私もとても嬉しくて、
みんなの点数が少しでも上がればいいなと思う。
期末テストは教科の数も多くて、なんとか要点をおさえて
短時間でと思ってやっていたけど気が付けば夜の7時になっていた。

お腹もすいてきたし、今日のところはお開きにしようということになり
一日ではとても無理と言う結論に達して
テストまで毎日ここで勉強会をしようということになった。

「黒山は迷惑じゃないの、これ?」と真田くんが気を使ってくれた。

「大丈夫だよ!私も良い復習になるし、みんなでやると楽しいし!」
と、私が言えば、
「だったらいいんだけど・・・俺達は凄く助かってる。サンキューな。
 でも、こんな遅くなって外もう真っ暗だし、俺送っていくよ。」
なんて言ってくれてお店を通って外へ出ようとしてくれる。
「え?大丈夫だよ!人を驚かさないように帰るから!」
と真田くんの申し出に恐縮しながら辞退していると
「黒沼!」と呼ばれた。
とても聞き覚えのあるその声に驚きながら振り向けば
そこには今日、あまり見ることが出来ないと思っていた風早先生が
真田くんのお父さんがやっているラーメン屋さんにお客さんとして来ていた。

「黒沼・・・なんで龍んちに居るの?」と聞かれて、
「わあ・・・風早先生に会えるなんて・・・
 あ、今日は、テストに向けての勉強会です。」と答えた。

「なんで龍と?」となぜだか少し不機嫌そう。

そこに真田くんが
「上に千鶴とジョーもいる。4人で勉強会してた。
 上のふたりはラーメン食ってもうちょっと頑張るって言ってんだけど
 黒山は家で夕食用意してるから今から帰るってことになって・・・」って
説明してくれた。

「あ、ああ、4人で勉強会か・・・黒沼が先生?」

「そーゆーこと。もう暗いし送っていこうかと思って。」

「・・・龍も勉強あるんだろ?俺が送っていくよ。」

「あー、翔太がいいなら・・・黒山もそのほうがいいよな?」

急に話を振られて
「え?あ、はい。風早先生がご迷惑じゃないのなら!!」と
変に大きな声で返事をしてしまった。

「じゃあ、ちょっとだけ待ってね。お勘定するから。
 ーーそれから龍、名前・・・く・ろ・ぬ・ま、だから。」

「・・・俺、そう言ったよな?」

「山だった、山。」

「マジで?・・・あー、まあ、じゃあ翔太、よろしく。
 黒・・・沼も、今日はありがとうな。」
と、真田くんは二階の部屋に戻っていった。

今まで機会がなくて先生と真田くんが話しをするところに
遭遇したことがなかったのだけれど、
ふたりは下の名前で呼び合っていて、
生徒と先生という感じではなくてとても親しげで。
そう言えば夏休みにマルちゃんの散歩で
先生に会ったあの河原はこの近くだし
先生はこの辺に住んでいるのかな。
もしかするとご近所さんで昔からのお知り合いということなのかな?

「おまたせ。行こうか。」と先生が私の横に来てくれる。

先生が私に好きだと言ってくれた日に私の家まで送ってくれてから
こんなふうにふたりで歩く機会は殆ど無くて凄く緊張する。

暗い道をしばらく歩くと、突然先生が
「ごめんな、黒沼。」と言った。

一体私は何を先生に謝られているんだろう?
も、もしかするとこの間言ったことは忘れてくれとか
そ、そ、そ、そんなことだったら、
ど、ど、ど、どうしよう・・・

「この間言ったことなんだけど・・・」

やっぱりそうなの?
私一人で浮かれてたけどそーゆーことなの?
ここひと月くらい、HR以外で先生に会うこと
全然ないなと思ってたけど
もしかすると・・・避けられていたの?

「今日、思い知ったよ。俺、無理だ・・・」

無理って・・・私を好きでいることが・・・

やっぱりこんな私好きじゃない・・・よね・・・
うん・・・でも、どうして風早先生が
私のことを好きになってくれたんだろうって思ってたから
納得はできるんだけれど・・・
やっぱり悲しいな・・・

好きだって言ってもらって
嬉しくて浮かれてしまって
その後だから余計に・・・

「今日、黒沼が龍と居るの見たら・・・
 黒沼の新しい出会いを邪魔したくないなんて言ったけど
 やっぱ、目のあたりにすると平気でなんていられない。」

「ーーー・・・・え?」

「え?ちょっ・・・黒沼、なんで泣いてんの!?」

「んん?ああっ!振られる覚悟をしてるうちに
 いつの間にか涙が出ちゃってたみたいで・・・。」

「・・・振られる覚悟って・・・まさか俺に?!
 そんなことあるワケ無いからね!!」

そう言って私の頬の涙を指先で拭ってくれた。
しばらく目を見つめられて恥ずかしくて顔が火照りだした私を
腕の中に閉じ込めてギュッと抱きしめてくれる。

「俺は黒沼が好きだし、それはずっと変わらない。
 ・・・俺は十も年上だし、だから、黒沼には
 きっともっといい相手が現れるだろうから
 その時俺を選んでくれなんて言えないって
 ホントにそう思ってたけど・・・
 でも、今日、俺・・・
 黒沼を誰にも渡したくないって思っちゃって・・・・。」

風早先生の言葉が嬉しくて、
でも恥ずかしくて、先生の顔も見れなくて
先生のシャツの3つめのボタンとにらめっこしながら
私も今思っていることを先生に精一杯伝えようと思う。

「わ、私は・・・もっと良い相手なんていないと思う。
 だって私は風早先生がいいんだもの。
 ずっと誰より風早先生がいいんだもの。」

「ホントにずっと俺でいいの?
 俺だって黒沼がいい。
 ・・・だったら・・・結婚してくれる?」

「え?・・・!?」

聞き間違い?・・・じゃないよね、たしかに今・・・け、結婚って
予想外の先生の言葉に絶句している私の顔を
腕の力を緩めて少し身体を離して覗きこむように見つめて・・・

「流石に気が早いかな?
 ・・・もしかして、それは嫌?」

「い、嫌なんかじゃないです・・・もちろん・・・けど・・・
 自分が結婚するなんて考えてみたこともなくて・・・」

「・・・そりゃそうだよな。
 黒沼はまだ法律的に結婚できる歳にもなってないんだもんな。
 うん、当たり前だよ・・・
 でも、俺はさ・・・あの、ボールぶつけちゃった時から
 結婚するなら黒沼しかいないって思ってた。
 だからホントに誰かれ構わず責任とって結婚するとか
 そんなこと言わない。黒沼にしか言わない。
 ・・・その・・・噂になってたから黒沼も知ってるんじゃないの?
 俺が他の女生徒から告られて断った話・・・。」

「あ、・・・聞きました。えーと・・・断るときは
 『告白され慣れしてて、断り慣れてる』とか
 『教師だから生徒には手を出さないってカッコイイ』とか
 『振り方が断固としててクールだ』とか・・・言われてて・・・。」
 
「わ~、もう、そんなの覚えてなくていいから!!
 そんなの今となっては全然俺じゃないし!!」

「え?風早先生はカッコイイですよ!!!」

「どこがだよー・・・
 あ、遅くなったから送っていくのに
 早く帰んなきゃな、ごめん!」

そう言っていきなり私の手をとって歩き出す。

「わ!ゴメン!勝手に手を握っちゃって!!
 あーもう、俺今日謝ってばっかだな・・・。」

「先生は謝ることなんか何もしてないです。
 私、あの、け、結婚の約束、
 凄く嬉しかったです!!」

「え?約束、してくれるの?」

「はい!未熟者ですが、ど、どうぞよろしくお願いします。」

約束しちゃいました・・・。

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