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二次創作の文を置いてます。 大したこと無いモノしかありません。 読後の苦情はご勘弁を。
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どうも、ご無沙汰しておりました。
「AAA」です!!
夏休みです。






11 散歩


結局、三浦の話はなんで黒沼を諦めるのか、なんで俺に頑張らせたいのか、
よくわからないまま、期末テストも終わり夏休みになった。

三浦には黒沼のこと、他の生徒と平等だとか言ったけど
そう思いたいけど、そう思えないのは自分が一番よくわかってる。
会えば会うだけ、話せば話すだけ好きになってしまう。
だから夏休みはいい機会かもしれない。

ちょっと頭冷やせよ。
お前25のおっさんなんだから、
女子高生にそんな入れ込んでどうするんだって話だよな。


「お兄ちゃん夏休みの間はマルのお散歩お願いね。」

25にもなって高校生みたいなこと母ちゃんに言われる。
拾った時は小さかったマルもすっかりデカくなって
母ちゃんだとちょっと散歩させるの大変らしいから
平日は父ちゃんが行ってくれてる。
でも父ちゃんももういい歳だから週五日は申し訳ない。
昨年度までは学校から帰ってから俺かとたが行ってたんだけど
今年度はピンのおかげで全然早く帰れなかった。
二学期からはせめて週に一度くらいは早く帰って
マルの散歩に行くようにしよう。
とたは大学生になって一人暮らしし始めて、
夏休みもバイトがあるからと帰ってこない。
まあそんなもんだよな、俺もそうだったし。

「暑くなる前の朝早くに行くか?」と訊けば
「ワン!(行く!)」と言うから、
清々しい早朝の河原にマルを連れ出す。

堤防の上の道を、歩いたり走ったり遊んだりしながら散歩する。
もう少しで橋につくから、そこでUターンして帰るかなと思ってたら
その橋からこっちへ曲がってくる人が居て自分の目を疑った。

「くろぬま・・・」とつぶやくと、マルが黒沼に唸りだす。

「あ・・・風早先生ですか?ホントに?」と、
いままで下ばかり向いていて気づいてなかった黒沼が
顔を上げて俺を見つけて信じられないって顔をする。

しばらく会えないのは頭冷やすのに丁度いいとか思ってたはずの俺が、
無意識に満面の笑みを顔に貼り付けて喜々として喋り出す。

「委員長、ジョギングしてるんだ?
 え?何その袋、買い物帰りなの?」

「あ、これは走ってて見つけたゴミを拾って・・・
 ・・・あ、あの・・・風早先生、ワンちゃん飼ってるんですか?!」

黒沼がうなり続けるマルをキラキラした目で見つめる。
そんな目で見つめられてなんで唸っていられるんだ、マル。
俺だったら思わず抱きしめたく・・・って何考えてんだ!!

「あー、こいつはもう10年くらい飼ってる犬でマルっていうんだ。
 コラ、マル!なんで唸るんだ!?」

「大丈夫!昔から動物にはおびえられるので。
 ・・・でも、犬が一番・・・すき。」
そう言ってマルの前にしゃがみ込んでニコニコしてる。

『すき』の言葉に、うっかり顔が熱くなって、
『アホか!俺に言ったんじゃねえ!!犬だよ、犬!!』と
頭ン中で一人でワタワタする。

「・・・そうだ!犬って、飼い主と仲いーとこみせると
 なつくって言わない?」って言ってマルの前に回って黒沼と並んで、
黒沼の肩に手をかけて少し自分の方に引き寄せた。
少しよろけた黒沼の頬が俺の髭面の頬にピッタリと寄り添った。

そんなつもりではなかったんだ!
ほんの少し寄ったら仲良さそうに見えるかと思っただけだったんだけど、
思いの外引っ張れてしまったみたいで・・・
凄くすべすべでもちもちのほっぺの感触を思わず味わってしまった。

「ご、ごめん!ちょっと引っ張りすぎた!
 俺、髭面で痛くなかった!?」

「い、いえ、私の方こそ走ってたから、汗かいてて、
 ベタベタして気持ち悪かったんじゃないですか?」

「え!?すべすべでもちもちで凄い気持ちよかったよ!!」
と、言葉にしてしまってから血の気が引いた。
何気持ち悪いこと言ってんだよ、このおっさん!!

「ホ、ホントですか?よかった・・・」って、
意外にも黒沼は頬染めて喜んでるようだ。
『よかった・・・』は俺の台詞だよ・・・

目の前でひっついたり離れたりする俺達を見て
マルはそれなりに仲良し認定したようで唸るのをやめてくれた。

「時間大丈夫ならマルと遊んでいく?」と言えば、
「いいんですか?」とすごく嬉しそうだ。
ほんとに犬がすきなんだなあ・・・

河原に降りてマルと遊ぶ黒沼に、「いつも走ってるの?」と
訊いたら、学校のある間は週末だけだけど、
夏休みは毎日走るつもりだという。
「じゃあ、また会うかもね。」とか言いながら、
絶対この時間に毎日散歩に来ようと心に決める。

ちょっと距離おいて頭冷やすんじゃなかったのか、俺・・・

でもまあ、そんなの無理だったのかもと思う。
黒沼に会えなかったらそれはそれで
俺、どうにかなってたかもしれない。

だって、なんだか俺、生き返ったような気分だもん。

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