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  二次創作の文を置いてます。 大したこと無いモノしかありません。 読後の苦情はご勘弁を。
                       
   
また会話楽しんでたら話全然進んでない回です。
まだ厚労省の聞き取り調査が始まりません。
そんなですがよろしかったらおひとつ~。


   

   


9 かわいいは正義


風早くんのお家はスポーツ用品店を営んでおられるそうで
今日はこのためにお店を早仕舞いして
おばさまがご飯を作って待っていてくださるらしい。
おじさまも仕事を終わらせておうちにいてくださるとのことで
お家が近づくにつれて前回とはまた違った緊張に顔がこわばるのがわかる。

「黒沼、そんな緊張しなくて大丈夫だよ。」と風早くんは言ってくれるけれど
リラックスしようとしてもどうしていいのかわからない。


「爽子ちゃん、いらっしゃい!」とおばさまがお出迎えしてくださって

「お招きいただきありがとうございます。
 本日はよろしくお願いいたします。」とご挨拶したら

「そんなに固くならなくていいのよ。
 自分の家だと思ってゆっくりしていってね。」
と背中をポンポンとたたいて緊張をほぐしてくださる。
おばさまの手の触れたところから氷が溶けるみたいに
私の体から固さが取れたのがわかる。

「わ・・・、魔法みたい。」と言えば

「爽子ちゃんの緊張をほぐすのはお兄ちゃんの役目でしょ!」
と 風早くんが注意されてしまった。

「や、風早くんはちゃんと『緊張しなくて大丈夫』って言ってくれました。
 私ができなかっただけで、風早くんは悪くないっていうか・・・。」
と私がワタワタしていると

「だ、だって俺・・・母ちゃんみたいに背中に触るとかできねえし・・・。」
と風早くんが赤くなってそっぽを向いた。
か、かわいいな~と思いながら、
風早くんに背中ポンポンとかされたら
緊張がほぐれるどころか心臓爆発してたかもと思う。

「爽子ちゃんはかわいいわねえ。
 お兄ちゃんのために弁解してくれてありがとね。」
とおばさまに言われて、一瞬キョトンとしてしまう。
かわいいなんて私が言われると思わなくて。

「あ、あの・・・私はかわいくなんかないんです。
 いつも暗くて怖がられてたんです。
 3秒目が合うと呪われるとか言われたりして・・・
 やっと最近そんな力はないんだって
 少しはわかってもらえるようになって
 避けられることも少し減ったようなんですけど 
 それでもクラスの人気者の風早くんと
 け、結婚するとか・・・
 ほんとに私でいいのかなあって・・・。」

「それでお父さんに『私でいいのでしょうか?』って言ってたの?
 うーん、私は爽子ちゃんは可愛い女の子だと思うし
 お兄ちゃんのお嫁さんになってくれたら嬉しいと思ってる。
 お兄ちゃんも爽子ちゃん、可愛いと思ってるわよねえ?」

「もちろん黒沼は、か、かわ・・・いいよ・・・。
 3秒目が合うととか言ってるのがおかしいんだ。
 それに・・・結婚のことは・・・
 黒沼と俺が良ければいいと思うんだ。
 俺は黒沼と結婚したい。」

「えっ、わっ、あの・・・
 風早くんがいいと言ってくれるのなら
 わ、わ、わ、私に・・・
 異存など・・・あるわけも・・・なく・・・。」

「とりあえずこんな入口で立ち話もあれだから上がって頂戴。
 晩御飯までお兄ちゃんの部屋で待っててね。」

「あ、あの・・・もしご迷惑でなければ
 晩御飯の準備、お手伝いさせてくださいませんか?」

「あら、いいのよ、そんな・・・
 もう殆ど終わってるし、お兄ちゃんの部屋で待っててちょうだい。」

「そ、そうですか・・・おばさまと台所に立ってみたかったのですが・・・。」

「まあ・・・娘がいないからそういうのしたことなくて。
 いいわねえ、そういうの。じゃあ、また今度よろしくね。」

「は、はい!ぜひ!!」

「じゃあ、黒沼、俺の部屋こっちだから。」

「あ、うん。あれ、風早くん・・・何か怒ってる?」

「んなことない。」と言いながら、なにか態度がそっけないような・・・?
学校からここまで二人で一緒に帰ってくるまでは
風早くんもなんか楽しそうで嬉しかったのに。

「ここ、俺の部屋。どうぞ。」と招き入れられて

「おじゃまします。」と、
部屋に入るとそこは風早くんが毎日過ごしている生活空間で
また緊張してきてドアのところで立ち止まってしまう。

「入りたくないの?」

「そんなことないよ。・・・風早くんの部屋なんだと思ったら
 き、緊張しちゃって・・・。」

「じゃあ、俺が背中に触って緊張を解こうか?」

「だ、だ、だ、だめだよ!」

「俺は触っちゃだめなんだ・・・母ちゃんはいいのに。」

「さっき風早くんもそんな事できないって言ってたのに・・・。」

「まだ殆ど、さ、触ったこととかないし、
 いきなり無断でしちゃいけないって思うし・・・。
 それに、黒沼、部屋で二人になるとか嫌みたいだし・・・。
 母ちゃんと台所行きたいとか・・・
 部屋に来るの先延ばしにしようとして・・・
 俺は早く二人になりたかったのに。」

「ちがうよ!二人になりたくないなんてことないよ。
 本当に・・・おばさまとお料理してみたかったの・・・。
 触っちゃだめなのは・・・心臓爆発しちゃうからで・・・。」

「え?なにそれ、心臓爆発!?」

「だって風早くんには・・・ドキドキしちゃう・・・から・・・。」

「・・・それって・・・その・・・好きだからってこと?
 そういえばまだ黒沼から好きだって言ってもらってなかった。」

「えっ!?」

「俺にだけ言ってくれるって約束だったよね?」

「ひ、ひゃい・・・。」

「もしかしたら・・・思ってた俺と違った?」

「へ?」

「怒るし、拗ねるし、妬くし、頑固だし・・・。」

「んー、確かに・・・私の知らない風早くんだった。
 けど、そういうところかわいいな~って。」

「・・・黒沼、それ・・・男にとっては褒め言葉でも何でもないから。」

「え?ええ~?!
 そ、そんなことないよ!!
 かわいいは正義だから!!」

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