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二次創作の文を置いてます。 大したこと無いモノしかありません。 読後の苦情はご勘弁を。
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2014/11/02 (Sun) 23:25
Posted by かのまま
ちょっと冷静になってみた。
まあ、ちょっとだけだけど。






5 冷静になって考えると、どうやら盛大な片思いをしてるな、俺。


大学で講義を受けてたら、少し冷静になってきた。
黒沼さんに出会ってから、それはもう怒涛の展開だった。
昨日の夜から多分ずっと俺はテンパっていた。

でも、冷静になって考えても多分これは間違いのない事実だ。
俺はどうやら黒沼さんがものすごく好きだ。
今まで女の子にこんな感情を抱いたことはない。
俺はとうとう出会ってしまったんだ。
自分から好きだと思う娘に。

でも、黒沼さんの方はそんな感情で俺を見ているわけじゃない。
なんか彼女と話してると勘違いしそうになるけど、
彼女にとって俺は単に割り当てられた適合者の最後の一人だ。
俺のことをよく知ってるのだって試練をクリアするのに
必要な情報として知ってるんだ。
俺に良くしてくれるのは魂を奪うためなんだ。
どんなに好意的に見えても彼女は俺を好きなわけじゃない。
彼女が俺を選んだわけでさえ無いんだ。
最後の一人なんだから必然的に俺なんだし。

そもそも悪魔に恋愛感情なんかあるかどうかもわからない。

それ以前に本当に悪魔なのかも分からない。
どう見ても俺達と変わらない人間に見えるんだけど・・・
でも、魔法もやっぱり使えるようだしなー・・・

『私、悪魔なんです。』って言われて
『で、悪魔さんが何しに来たの?』って・・・
俺、馬鹿じゃないのか?
悪魔ってものをすんなり受け入れすぎだろ!
もうちょっと悪魔ってなんなのか、普通訊くよな!?
俺が悪魔について知ってることって、
魔法が使えることと、
望めば人間になることも出来るってことくらい。

俺のこと知りたいとか言われて舞い上がって自分の話ばっかりしてたけど、
俺も黒沼さんのこともっと知りたい。
今までどんなふうに育ってきて、ホントは何歳なのか。
どうして人間になりたいと思ったのか、人間になったら何がしたいのか。


「風早~!!何ボーっとしてんだよ!もう講義終わってんぞ!
 飯行こうぜ、飯!!」と、頭を教育概論で叩かれた。
「おう・・・」と生返事して、俺の頭を叩いたジョーと学食に行った。

いつもの日替わり定食を食べてたら、
「風早、今日バイト休みだよな!カラオケ行こうぜ、カラオケ!!」
と、ジョーが言う。

たまにビックリするくらいジョーは俺のスケジュールを把握してる。
だけど今日の俺はカラオケなんか行ってる場合じゃない。
講義が終わったらソッコウ家に帰ると朝から心に誓っているんだ!

「悪い!今日は用があるから即帰る!」と言ったら、

「え?用って何?俺聞いてない!!」とか言う。

「俺にだってジョーに言ってない用くらいある!」

「え~!!なんだよ~、教えてくれよ~!」

「教えない。とにかく今日はダメ。」

なんかジョーがブツブツと不機嫌そうに言ってたけど、
こういう時はだいたい5,6人のいつものメンバーで行ってたから、
俺が行かなくても残りのメンバーで行くんだろう。


3講目の授業が終わって俺の今日の予定は終わりだ。
3講目の授業で一緒だったジョーに
「じゃあなっ!!」と、挨拶して教室から走り出す。
早く帰りたい一心で脇目もふらずに走って帰った。


チャイムを鳴らすと中でピンポンと鳴ってるのが聞こえた。
そういえばこのチャイム鳴らすの初めてだなあ・・・
あたりまえか、俺が外に居たら中には誰も居ないんだから、今までは。
とか思ってたら、ドアの向こうで小さく「はい・・・」と返事がある。

「あ、俺!ただいま!!」

「風早さん!?今開けます!!」あ、声のトーンが上がった!

「おかえりなさい、風早さん!」って、満面の笑みで迎えてくれる。
おかえりなさいと言ってもらえるのって、なんて幸せなんだろう。
あー、でも、できれば・・・

「思ったより早かったんだね。よかった!
 暇だったからちょっとお掃除とかしてたんだけど、
 あんまりあちこち触らないほうがいいと思ったら
 わりと直ぐに済んじゃって、
 どうしようかなって思ってたところだったの。」

そうそう、入って直ぐ思ったんだよ。
なんか俺の部屋スッキリしてんじゃないかなって。
掃除スキルも凄いな、黒沼さん。

あ、さっき思ったこと言ってみようかな・・・

「あのさ、黒沼さん、できたら・・・『翔太』って呼んでくれない?」
ちょっと照れくさくて目を見て言えないけど言ってみる。

「え?・・・えええ!無理だよ!!」

「え?駄目・・・かな・・・」やっぱ、ちょっと早かったかな?

「いきなり呼び捨てだなんて・・・せめて『翔太さん』か
 『翔太くん』では・・・どうでしょうか?」

「じゃ、じゃあ・・・『くん』の方でお願いします!」

「わ、分かりました。風・・・じゃなくて、『翔太くん』。
 それなら私も、『爽子』でお願いします。」

「え?いいの?『爽子』って呼んじゃって!?」

「うん!いいよ!嬉しいかもしれない、私!」

「さ・・・爽子!」

「はいっ!翔太くん・・・えへへ・・・うん、嬉しい!」

なんか・・・恋人同士みたいだ・・・
言ってみてよかった、GJ俺!


「あの、学校って疲れる?コーヒーとか淹れようか?」

「ん?全然平気。爽子が良ければこのまま買い物行く?」


じゃあ、ってことになって、近所のスーパーに行くことにする。
二人連れ立って部屋を出て鍵をかけて歩き出す。

「これから爽子一人で買い物とか行くこともあるよな。
 今から行くスーパーで合鍵作って渡すよ。」

「え?鍵を私に?いいのー?嬉しいよ翔太くん。」

思わず見つめ合って、どちらからともなく笑い合って
スーパーに向かって歩いて行く。

なんだかくすぐったいみたいな、恋人同士ってこんな感じなのかな?
ほんとに爽子と恋人同士だったらどんなに良かっただろう。

なんで初めて好きになった娘が悪魔で、
どうしてこんな試練のために出会ってしまったんだろう。


・・・あ、そうだ・・・
この試練にクリアすれば、人間になれるとか言ってなかったっけ。
爽子が人間なら、俺、好きでいてもいいんじゃないのかな?
爽子が俺を好きになってくれるって可能性だって無くはない、よな?

クリア条件が俺の魂の10%を占めることだって言うなら
ハッキリ言って一年も必要ない。
まだたった一日だけど、俺の魂半分くらいは
すでに爽子でいっぱいだもんな。
クリアできるのは確実ってことだ。
確実にクリアできるってことは、
確実に爽子は人間になれるってことなんじゃないか!?

「翔太くんどうしたの?」と、爽子が心配そうに俺の顔を覗き込む。

「あ、ゴメン。何でもないよ。晩御飯何作ってくれるの?」

「えっとね、肉じゃがと焼き魚とサラダとお味噌汁、でどうでしょう?」

「俺、そういうの好き!嬉しい!」って言ったら、
また魂抜かれそうな笑顔をくれる。
もう俺の魂80%くらい爽子のものです、たぶん。

そう、こんな笑顔をくれるから勘違いしそうになるんだけど
爽子は好きでもない男に御飯作ったりとかすんの
嫌じゃないのかなあ・・・

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