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  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
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サブタイトル
過ぎゆく夏を惜しんで、少し暴走したけど、必要なことだったのかも・・・

そんな感じです。
Rー15くらいなので
清らかなあなたは飛ばして
#18へどうぞ。
そちらのここに
#17のあらすじを載せておきます。


拍手[8回]

   

   


17 過ぎゆく夏を惜しんで、少し暴走したけど、必要なことだったのかも・・・


思いつく限りのやりたいことをやって爽子と過ごした夏は
あんなに長いはずだったのに気が付けば終わろうとしていた。
明日からまた大学の講義が始まる。

なにかやり残したことはないだろうか
近場で爽子と二人で行けるところ、出来る遊び・・・・
多分やり尽くしたと思う。
爽子は何をやっても楽しそうだったけど、
実は俺のやりたいことでやってないことがあるにはあるんだ。

俺と二人でなにもしないで部屋にいるのは平気だろうか?
退屈するかな?
気を使ったりするかな?
のんびりできたらいいなって思うんだけど・・・
他愛無い話ができたらいいなって思うんだけど・・・
出来るのかな、どうかな・・・

「翔太くん、今日はなにか予定あるの?」

「うーん・・・予定と言っていいのかどうか・・・」

「ん?」

「出かけない・・・って、どうかな?」

「あ、毎日出かけてたから疲れちゃった?
 ゆっくりしたいなら私、お家に帰っておこうか?」

「いや、そうじゃなくて・・・
 ゆっくりしたいんだけど・・・爽子と・・・ゆっくり・・・したいんだよ。」

「邪魔じゃないの?私が居て・・・」

「邪魔なわけない!一緒にいて欲しい!爽子さえ良ければ・・・」

「私はできるだけたくさん翔太くんと一緒にいたいと思ってるよ。」

「――すっげー嬉しいんだけど・・・それは・・・10%の為なのかな?」

「え?なに?」

「あの魂の10%ってやつ。
 あれの為にできるだけ一緒にいようと思ってるならその必要はないと思うよ。
 多分俺の魂の、そうだな7、80%はもう爽子のものだから。
 頑張って一緒にいてパーセンテージ上げようと思ってるなら
 全然そんな必要はないんだよ。
 何度も言うけど、俺は爽子が大好きなんだよ、分かってる?」

「ええっ?だ、だって・・・わたし・・・悪魔なんだよ!」

「やっぱり分かってないんだ・・・
 爽子が悪魔でも関係ないよ。
 だって俺が知ってる爽子は最初から悪魔なんだから。」

いつも好きだと言ってもなんだか全然届かないから、
かなり照れくさいけど正面から爽子の瞳を覗きこんで続きを言う。

「俺は爽子が、悪魔の爽子が好きなの!大好きなんだよ!!
 だから今日は、ずっと一緒に、ただ・・・一緒に・・・居たいって思ったの!」

「・・・翔太くんは、悪魔の私が・・・好きって言ってくれるの?」

「そーだよ。だから、好きな人とはずっと一緒に居たい。
 そう思うのは当たり前のことでしょ?」

「そうだとしたら・・・
 私が翔太くんと一緒にいたいと思うのも当たり前なんだね?」

「・・・好き・・・だからなの?」

「え?うん、そうだよ、もちろん。」

「そっか・・・ありがとう。」

やっぱりいまいち届いてないな・・・
俺の好きはそんな軽い感じじゃないんだけどなあ・・・

それでも好きだって言ってくれてるんだから・・・今はいっか・・・

なんて考えてたら、テーブルを挟んで向かいに座っていた爽子が
いきなり立ち上がって、俺の横に来てみるみる顔を赤らめて言った。

「とっ・・・隣に、すっ・・・座っても・・・いいかな?」

「えっ?あ、うん、もちろんいいよっ!!」

ベッドに背中を預けて座っていた俺の隣に
ストンと座って爽子もベッドにもたれる。
そういえば横に並んで座ったこともなかったかも。
思ったより近いと思っていたら、
あろうことか爽子が俺の右腕に左腕を絡めてぎゅっと抱きついてくる。
俯いてるからどんな顔をしてるのかわからないんだけど・・・


「さ、爽子・・・?」

爽子の行動の意図がわからない。
どーゆーリアクションすればいいの?
もちろん嬉しいんだけど・・・

「あ・・・あの!・・・恋人のふり・・・です!」

二人だけで俺の部屋に居るんだから
当然そんな『ふり』をする必要なんて無いんだけど、そんなこと言うわけない。
せっかく爽子から寄り添ってきてくれてるんだから。
嬉しいし、この体勢を崩したくはないけど、困ってるのも事実だ。
どうしたって右腕に感じる爽子の身体に全神経が集中してしまう。
俺は普通にスケベなんだから仕方ないだろう?
また心臓バクバクいってくるし・・・


「あ、あのさ・・・CDかけてもいい?」

「CDって、翔太くんの本棚にいっぱい並んでるのだよね?
 翔太くん音楽好きなんだね?
 どんな曲が好きなのか聞いてみたいな。」

特に選ぶでもなく、CDプレーヤーに入りっぱなしだったのを鳴らす。
なんだって構わない、部屋の静けさに耐えられなかっただけだから。
それに、なんとか気を紛らわしたかったし!
この体勢で水着の時の二の舞は避けないと誤魔化しがきかないし!

爽子はずっと俯いたままだけど、なんか楽しそうだ。
目が合ったらずっと見てなんて居られないんだけど、
俯いてくれているおかげで、さらさらの髪の流れとかつむじだとか、
僅かにのぞく耳だとか項だとかを飽きること無く見ていた。
こんなのもいいなとか思っていたら、爽子がさらに身体を預けてきた。
胸の膨らみが腕に押し付けられて「やばい!」と思った時、
俺の肩に爽子の頭がコトンと倒れてきた。

気づかなかったけど少し前から寝ていたんだろう。
スースーと気持ち良さ気に熟睡しているみたいだ。
寝顔見るのも初めてだな~、なんて感激しつつも
あまりに無防備な寝顔に嬉しいやら悲しいやら・・・
もう少し俺に警戒心持ってもいいんじゃないですか、爽子さん。
意識してるのは俺だけ?
童貞は男じゃないとでも思ってんのかなあ?

寝てるんならベッドに寝かせようと
抱き上げて俺のベッドに寝かせる。

本当にそれだけのつもりだった。
だったんだけど・・・俺のベッドに爽子が寝てると思ったら
なんかたまらない気持ちになって・・・
自分もベッドに乗り上げて爽子を見下ろす。
眠る爽子は眠り姫みたいで、たまらなくキスしたくなる。

ダメだ!ダメだ!!相手は寝てるのに勝手にキスするなんて!
それにキスだけで止まれる自信もまるで無い!
我慢だ!俺!!と言い聞かせようとしたのに・・・

「・・・うん・・・翔太くん・・・」と爽子が俺を呼んだ。

うっすらと目を覚ました爽子に呼ばれて、誘われるようにキスをした。
少し開いていた唇の隙間から舌を差し込んで口内を味わう。
歯列をなぞり、奥に潜んでいる爽子の舌と俺のを絡めて
爽子の口内で溢れそうになる唾液をジュッと吸えばたまらなく甘い。

左手の手のひらに爽子の右胸をすっぽりと収めて軽く揺らすと
心地よい弾力が手のひらを押し返す。

右手は懸命に爽子のブラウスのボタンと格闘しつつ、
一つづつ着実に攻略していく。

爽子はまだしっかり目覚めていないのか、状況について来れないのか、
ぼーっと俺のされるがままになってる。

唇から首筋、鎖骨へとキスを落としていくと、
「しょ・・・翔太くん!」と再び爽子が俺を呼んだ。

「なに?」と訊けば、

「しょ・・・翔太くんは・・・私に・・・・・欲情するの?」と問う。

「今、俺にそれを訊くの?
 ・・・するよ!もちろん!!
 今、してるよ!現在進行形だよ!!」

「・・・翔太くんは・・・『ふり』じゃなくて、本当に私と・・・その・・・」

とても言い難そうに爽子がしどろもどろで俺に問いかける。
『ふり』って、もしかすると恋人同士のふりのこと?
俺の都合のいい解釈が間違ってなければ、
もしかすると俺と本当に恋人同士にって・・・言ってる?!

「こっ・・・恋人に・・・なっても良いって思ってくれますか?」

「もちろんだよ!俺は最初からそう思ってたよ。」

「だって・・・翔太くんはとっても親切な紳士で・・・
 私の事情に付き合ってくれてるだけだって・・・思って・・・」

「今まで何度も好きだって言ったし、キスだってしたじゃない・・・
 俺のことどれだけただの良い人だと思ってんの、爽子・・・」

「え・・・だって・・・・・」

「でも、今日の俺は卑怯だったよ、ごめん。
 寝起きでボーッとしてる爽子に色々しちゃって・・・ごめん!」

「ううん・・・おかげで私でも翔太くんの恋人にしてもらえるんだって分かって・・・
 嬉しいよ。嬉しいの。でも、あの、・・・もう少しゆっくりお願いします・・・」

うん。分かってるよ。
少なくとも俺の来年の誕生日までは生殺しなんだって分かってる。

爽子は随分、分かってくれたっぽいけど・・・
爽子でもいいんじゃなくて、爽子がいいんだってとこまでは
まだ分かってないんだね・・・

それと、もうひとつ分かったこと・・・
爽子と二人で何もしないで部屋にいるのは・・・俺が無理。

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