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  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
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前回、爽子ちゃん可哀想でごめんなさい。
ホント、風早くん名前通り早すぎですよね。
こんなせっかちなの、君届じゃないよって思った方は
回れ右でよろしくー。



拍手[8回]

   

   


6 罰ゲームじゃねえよ! 


黒沼にしたらやっぱり突然の事だったんだろうか・・・

そりゃそうだよな・・・
俺にしたって四月の段階ではまだ黒沼のこと
気にはなってたけどまだ好きだとまでは思ってなかったと思う。

そんで、すぐに答え出さなくていいって言ったから
「で、どうだろう。考えてくれたかな。」とか、すぐ聞いちゃダメだよな。
どのくらい待ったら訊いてみてもいいだろう?
一週間くらい待ったら一回くらい訊いてみてもいいかな?

とりあえず告白したんだから意識してくれるよな、俺のこと・・・

俺に会ったら黒沼がどんな反応をするんだろうって
ちょっと楽しみに思いながら学校への道のりをチャリで急いだ。

教室のドアを開ければ四方八方から「おはよう。」と声をかけられる。
適当に応えながら、目は黒沼を探す。

いつものように黒沼は自分の席にいるんだけど、
なんだかうつむき加減で・・・暗い・・・な
・・・なんでだろう?

俺が来たことに気づいてないのかな?
いや、でも、これだけ周りの奴らが口々に
俺の名前呼んで「おはよう!」って言ってるのに・・・?
意識してくれてるなら俺の名前に反応してくれてもいいよな・・・

寄ってきた友人たちをかき分けて
黒沼の席の横に立ち、
「おはよう!黒沼!!」と声をかけてみた。

振り向いた黒沼は驚いた顔で俺を見た。
好きな娘に朝の挨拶してなんでこんなに驚かれるんだろうと
しばらくじっと黒沼の顔を見つめていたら
ググッと眉間にしわがよって瞳が潤みだした。
口角が徐々に下がって何かを耐えてるみたいな顔をする。
そして、「おはよう・・・」と言うと視線を逸らされた。

なんだろう・・・
期待してた反応とは大分違うな・・・と思ってたら
「返事も聞く必要があるの?」
と小声で訊かれたが意味がわからない。必要ってなんだ?
でも、返事って、昨日の告白に対する返事ってことだよな?
「うん。そりゃ、返事は欲しいんだけど・・・」って言えば、
「わかった。」と少し考えてる様子。

「あの・・・風早くんにあんな事言ってもらって・・・
 とても嬉しかったです。ありがとうございました。」

言葉とは裏腹に、嬉しくなさそうで
『これでいいんでしょう?はい、おしまい。』って感じがするのはなんでなの?
なんで、嬉しいもありがとうも過去形なんだよ!?
俺はここから始めたいのに・・・

「じゃあ、黒沼!俺とつきあって下さい!!」

俺がそう言ったら、周りにいた友人たちが騒ぎ出した。
「ええ!?風早、何言ってんの!?」
「え?ちょ・・・貞子に、風早が!?え?うそっ!!」
「なんだよ、それ?なんかの罰ゲームなのか?」
って勝手なこと言い出す。

友人たちを振り返って、
「何だよ罰ゲームって!!そんなわけ無いだろ!!」
って俺が叫んだら、後ろから黒沼のつぶやくような声が聞こえた。
「え・・・ちがうの?」って・・・・

「え?え?黒沼、何?『ちがうの?』ってどういうこと?」

「私もてっきり罰ゲームか何かなのかと・・・」

「え?なんで!?俺はちゃんとホントに黒沼が好きなんだよ!!」

俺の言葉を聞いた黒沼は、ガタッと席を立ったかと思えば
急速に顔を真っ赤に染めてふらついた。
『倒れる!』って思って、慌てて黒沼の手を引いたら
ポスッと俺の胸に倒れこんできてくれた。
「黒沼っ!!」って声をかけても返事がなくて、
どうやらほんとに気を失ってるらしいから、
「俺、保健室に連れて行ってくるから、
 先生には適当に言っといて!!」
と、近くに居たジョーに頼んで、
黒沼をお姫様抱っこして教室を出た。
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