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  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
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えんもゆかりも 4 「もう一つの赤い糸」、お届けです!
周りの16の誕生日迎えた人にも来てますよってことで、
この二人には絶対来てるよね!!と。
風爽メインなのでこの二人のことをこれ以上詳しくも書かないかもですが
避けても通れないですよね!!

そんな感じでよろしかったらおひとつ~



拍手[9回]

   

   


4 もう一本の赤い糸


「・・・・待ち合わせ場所変更してこんなとこでなにやってんの・・・」
と言う龍と、あたしとちづは神社の植え込みの陰で爽子と風早を見守っていた。
風早から二、三歩遅れて爽子が歩いている。
特に会話もなく黙々と。
せっかく二人っきりにしてあげたというのに何をやってんだ、風早!
こういう時は男がリードするもんだろうが!!

とか思ってみていたら、二人の人と行き違うかと思いきや、
後ろを歩いていた爽子に声をかけたのだ。
流石に前を歩いていた風早が戻ってきて爽子との間に入る。
少し離れてるから会話までは聞き取れない。
なんだろう、なにかトラブルだったら私達も隠れてる場合じゃない。


「ねえ、ちづ・・・なんだろあれ?」

「あれは多分厚生労働省のゆかり課の人だよ。」

「・・・えっ!?政府通知!?爽子の!?」

「ほら、封筒渡してる。あの中に政府通知が入ってんだよ。」

「・・・せっかく風早と二人っきりにしたってのに
 なんでこのタイミングで・・・。
 まあ、爽子の16の誕生日なんだから仕方ないけど
 なにも風早と二人の時に渡しに来なくっても・・・。
 でもなんでここに爽子が居るって厚労省の人に分かんの?」

「中学卒業する時にさ、携帯支給されんじゃん。
 あれでさ、どこに居るかなんて筒抜けなんだってさ。」

「えー!?そうなの!・・・って
 ちづはなんでそんな詳しいわけ?
 ちづ、誕生日に政府通知来なかったって言ってたよね?
 なんであの封筒が政府通知が入ってる封筒だって分かんのよ?」

「あ~~・・・誕生日には来なかったんだけどさ・・・
 実はちょっと前に・・・来たんだわ、政府通知・・・。」

「えー!?マジで!?ちょっとなんで教えてくれなかったのよ!
 今日のことで結構連絡とってたのに黙ってるなんてみずくさいじゃない!
 あー、あたしんとこに政府通知来てもちづには教えなーい。
 爽子と一緒に見よーっとー。」

「え~~、ちょっとやのちん~~!!」

「だあってー、ちづが内緒にするんだもんー。」

「だってさー、あんなの・・・申しにくいわー!!」

「なんでよ?・・・もしかして相手知ってる人?!
 ・・・誕生日には来なかったけどちょっと前に来たってことは
 相手の16の誕生日がちょっと前ってことよね。
 相手も高1ってことよね!?」

「ひー!やのちんなんでそんなこと分かっちゃうの!!!」

「龍だね!!」

「なんで、なんで、なんで――!!」

「だってちょっと前にちづ、龍の誕生日プレゼントがどうとか言ってたじゃん。」

「だけどさ、あたしは龍のことは兄弟としか思えないんだってばー。」

「えー!龍、ちづと科学の赤い糸の相手同士なのー!?」

「あーそう。千鶴、内緒にしとけって言ってたけど
 もう分かっちゃったんだからいいよな?」

「だけどさあ、政府通知って縁もゆかりもない赤の他人とを結ぶ
 科学の赤い糸ってことじゃなかったのー?」

「演算結果ではじき出される相手がだいたい赤の他人だってだけで、
 別に知ってる人間を排除して演算するんじゃないだろうし
 たまたま幼馴染ってこともあるんじゃないの?
 相性良かったんでしょう、あんたたち。」

「だけど龍なんて~・・・。」

「龍はどうなの?」

「俺は千鶴でいい。親父すごい喜んでるし。」

「おっちゃんの娘になんのはいいけど~・・・。」

「さすがにちょっと龍に失礼じゃない、ちづ~。」

「あー、別に。千鶴の反応はそんな感じだと思ってたし大丈夫。」

「あ、あれっ!?あれさあ、風早も封筒渡されてない?」
とちづが言うから慌てて爽子たちの方を見る。

確かに爽子の封筒は爽子が持っているし
同じような別の封筒を風早が受け取っている。
風早は受け取るなり封を開けて
中に入っていたものを爽子に見せると嬉しそうに笑った。

「・・・もしかすると、あの二人もそうなんじゃない?」

なんか、ゆかり法って縁もゆかりもない赤の他人を結ぶってことじゃなかったの?
現実味のないあんまり遠くに住んでる人とってのはないとか聞いたことあるけど、
それにしてもあまりに、ものすごく近場で結ばれてるんだけど・・・。

でも、そうよね・・・
ちづには龍だな~って思うし
爽子だってやっぱ風早だよね・・・。

ゆかり法の演算ってもしかするとなかなかのもんなんじゃない?

ちょっと自分の政府通知が来るのが楽しみになったりして。
あたし絶対年上の懐の深い人希望だから
相手は年上なはずだし、自分の16の誕生日に来るのよね!

「あ、爽子たち、神社に入っていったよ、やのちん!」

「追うよ!ちづ!!」

まあ、その前にあたしは風爽から目が離せないんだけどね!


***********************


「なんかこう・・・前後しちゃった感あるんだけど
 俺は黒沼のことが好きだよ。
 この通知が届いたからっていうんじゃなくて
 俺はもう結構前から黒沼が好きなんだ。
 ちゃんと恋愛感情で!
 黒沼は・・・俺のことが好き?」

そんな風早くんの言葉をにわかには信じられないけれど
私が風早くんを好きなのは間違いないことなので
思いっきり上下にブンブンと首を振って肯定の意味を示す。

「って言っても俺達まだ高1だし婚約とか言われてもまあピンとこないよな。
 婚約しても・・・け、結婚・・するのは・・・まだ先のことだし。」

「結婚・・・。
 風早くん本当に・・・本当に・・・私でいいの?」

「俺だって結婚すること現実味持って考えてるかって言われたら
 そんなことないんだけど・・・
 でも、結婚するなら黒沼がいいって思ってる。」

な、な、なんか凄いこと言ってもらってる。
もしかして今日一日はじめから
私の都合のいい夢だったりするんじゃ・・・
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