忍者ブログ   
admin
  二次創作の文を置いてます。 駄文ばかりに付き読後の苦情はご勘弁を。 コメントのパスワードは「君に届け」です。
                       
   
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

   
   
   
                       
   
キリリク第4弾です。
またまたキリ番ゲッターとなってくださいました
風爽loveさんからのリクエスト、
「CP風爽でlove×2クリスマス♡で!!」
ということで、新婚さんシリーズで
クリスマス書かせていただきました。
いつもの様に「love×2」かどうかは怪しいですが・・・
よろしかったらどーぞー。


拍手[12回]

   

   


私たちクリスマスしました。


私達は結局毎年イヴはクリパに二人で参加していた。
ふたりきりになるのは帰り道だけだったけど、
私たちにはそれがちょうどよかった。

だってクリスマスイヴって、
なんだかそれだけでロマンチックで・・・
大好きな人とずっとふたりきりでいたりしたら・・・
そんなつもりはなくても
私が翔太くんに抱いてしまっている
下心はどんどん膨らむばかりで

それに、私にとってクリスマスイヴは
ファーストキス記念日でもあるし・・・

色んな意味で結婚するまでは
クリスマスをふたりきりで過ごすべきじゃないと
翔太くんも私も考えていて、実際そうしていた。


そして、結婚して初めてのクリスマスがやってくる。
自分たちのお家でふたりきりで迎えるクリスマス。

えっと・・・なんと言っていいかわからないけれど
未だにそんなこと言ってるのかって
ちづちゃんやあやねちゃんには
笑われちゃうんだろうなって思うけど
結婚してそろそろ半年になるけれど
まだまだ私は翔太くんにドキドキしっぱなしなのです。

いつもの様に仕事帰りにスーパーによる。
12月に入って、スーパーの飾り付けもクリスマス一色になった。
夕食の買い物をしてレジでお金を払って、
「抽選券が出てます。」とレシートと一緒に抽選券をもらった。
「いいもの当ててくださいね。」ってレジのお姉さんが言ってくれたので、
5枚ほどになった抽選券を今日使ってみようと催事会場に向かう。

クリスマスツリーやリースなどのクリスマスっぽい飾り付けとか
シャンパンとかケーキの引換券とかいろんな
クリスマス関連の物が当たるらしい。
私たちの家にはそういうものがまだ何にもないから
何があたっても嬉しいはず。
ハズレだって実用的なポケットティッシュが貰えるんだもん。

音を聞いただけでちょっとテンションが上ってしまうあの、
正式名称はわからないけどレバーを回せば色付きのタマが出てくる
ガラガラ抽選器?の前にやってきて、係のお姉さんに抽選券を渡す。
「5枚ですね。5回回して下さい。がんばって下さい~。」と言ってもらって、
「力の限りがんばります!!」と、がんばるといっても回すだけなのだけど
意外とずっしり重いレバーをグルグルと回す。
白、白、白、白、と白が4個。白はもちろんティッシュ。
消耗品だからね、ティッシュ5個でもと思っていたら、
最後に赤い玉がコロンと出てきた。

「あら!赤!!赤は3等ですよ!サンタ衣装セットです!!
 女性用と男性用がありますけどどっちにします?」
と訊かれて思わず、
「あ、えっと・・・女性用で!」と答えた。
「Mサイズでいいですね。帽子とケープとスカートのセットです。
 きっと似合うと思いますよ。」と、にっこり笑って渡されて、
「ありがとうございます~。」と、きっと少し引きつった笑顔で
4個のティッシュと一緒に受け取った。

サンタ衣装セットなんて景品があったなんて・・・
しかも女性用を貰ってしまった。
なぜ男性用を貰わなかったのか・・・
男性用なら翔太くんに着てもらえたのに。
翔太くんは何を着てもカッコイイから
きっとこれだって似合っただろうけど
女性用は流石に着てもらえない。
私が着るしかないんだ・・・

家に帰り着いて、気になって早速開けてみる。
女性用は何かやけにかわいい感じで、
『似合うと思う』なんて言ってもらったけど
とても私にはそうは思えない。
だってスカートが、とんでもなくミニなんだもの!
真っ赤な身生地に白いボアが裾についてて
かわいい!かわいすぎる!!

う~ん、あやねちゃんなら絶対似合う!!
ちづちゃんも足が綺麗だし似合うな・・・
二人のこの衣装を着た姿を想像して笑顔になったあと、
自分の姿では想像できなくてがっくりする。
ない、ないな、私にこの衣装は・・・

とりあえず今はガサガサと貰ってきた袋に戻して
タンスの下の方に、翔太くんの目につかないところに片付けて、
今日の晩ご飯の用意に急いでとりかかる。


週末に二人ででかけて、
「クリスマスツリー、買おっか!
 ほら、黒沼家のクリパに呼んでもらった時みたいにさ
 モールとか電飾とかで部屋を飾ろうよ!」って
翔太くんが言ってくれたから、ワクワクするような
クリスマスの飾りを選んで買って帰り、
ふたりで部屋を飾ればどんどんクリスマスが楽しみになる。
この部屋ならあの衣装を私が着ても大丈夫かも・・・
でも、でも万が一引かれたら・・・
翔太くんが私を本当に好きだって言ってくれているのを
疑ったりはしていないけれど・・・
流石に私にあの衣装はやっぱり・・・

あのサンタの衣装を着る決心がつかないまま
クリスマスイヴがやってきた。
平日だから翔太くんはお仕事で、
私の方はもう冬休みに入ったから
朝からクリスマスのごちそうを作っていた。

クリスマスプレゼントのセーターはとっくに出来上がって
綺麗にラッピングして準備万端。
ケーキのデコレーションも今しがた完成した。
自分で言うのもなんだけど上出来♡
チキンも美味しそうに焼けたし、
シチューも昨日から煮込んできっと今が一番美味しい。
バゲットだって手作りしたよ。
もう10回位焼いてみて、やっとバゲットらしく出来るようになったの。

そう、あとはあの衣装を着る勇気がでるか、
今年は仕舞いこんでしまうか・・・なんだけど。

お仕事から疲れて帰ってきて
あれを着た私を見て・・・
翔太くんはどう思うかな・・・
大丈夫かな・・・引いちゃうかな・・・

・・・でも今までこういう心配して
翔太くんに限って悪い方だったことなんて無かったよね。
私が勇気を出してやったことで
「なんでそんなことを」なんて、
うん、翔太くんはそんなこと言ったことない。

いつも翔太くんが帰ってくる時間のほんの20分くらい前に
私は覚悟を決めてサンタ衣装セットを身にまとった。
鏡を見てやっぱり似合わないと思ったけど
暗い顔じゃなおさら似合わないから
帽子を被ったらもう鏡は見ずに、
もうすぐ帰ってくるだろう
いつも私を笑顔にしてくれる人のことを考える。
初めてキスを貰った夜のことを思い出して
私の気持ちが幸せでいっぱいになった時
チャイムが鳴ってインターホン越しに
「俺だよ。ただいま。」っていつもの翔太くんの声が聞こえた。

ドアを開けて私を見た翔太くんは、じっと私を見たまま
半分固まりながら後ろ手にドアを締めた。
これはとうとう私、翔太くんを固まらせてしまったかも。

「あ、あのね、これね、福引で当たってね・・・
 似合わないとは思ったんだけど今日しか着れないし
 着てみようと思ったんだけどやっぱり着替え・・・」

「・・・ダ、ダメ!!!せっかく可愛いのに!!」
って言うと、鞄を玄関に投げ捨てて、
脱ぎ捨てた靴は片方ひっくり返ってるけどそのままで、
びっくりするくらいの速さで私を抱き上げるとどんどん歩き出す。

気がつけばベッドに横たえられていて、
「え!?え!?しょ、翔太くん!?」と慌てる私に
コートを着たままの翔太くんが覆いかぶさってきて
長い長いキスをくれる。

「今年のクリスマスプレゼント、最高!!
 凄い可愛い!!」

「え?これはプレゼントじゃないよ!」

「爽子のレアなミニスカート姿で十分だけど、俺!」

「え?セーターは要らないの?」

「セーター?爽子の手編み?あー、やっぱそれも欲しい。
 俺って贅沢だなあー。」

なんて言いながら、翔太くんの悪戯な手が私のサンタさんに伸びてくるから
「これはクリスマス限定だから、脱いじゃったら次着るのは
 来年のクリスマスイヴだよ。」と言えば、ビクって手が止まった。

「そ、そうかー・・・じゃあしょうがない。
 もったいないから脱がす楽しみはもう少しあとにとっておこう・・・。」

「せっかく作ったのに晩ごはんとケーキ、食べてもらわないと!」

「あ、そうそうそれも楽しみだったんだ!
 家でのクリスマス、最高だなー!
 家じゃなかったらそれ、絶対履いてくれなかったよね?」

「外でなんて滅相もない!家で着るのだって悩んだのに~・・・」

「そうだな、俺も他のやつには見せたくないし。
 ホント結婚してよかったな~。
 爽子のミニスカート姿、独り占め!!」

半年たってもまだまだ翔太くんはこんなこと言ってくれる。


「私だってクリスマスの翔太くん独り占め。」ってこっそりつぶやいた。


PR
   
   
            
この記事にコメントする
   
name
title
color
mail
URL
comment
password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
  
        
           
  
カウンター
サイトマップ
ブクログ本棚
プロフィール
HN:
かのまま
性別:
女性
趣味:
絵を描いたり文字書いたり。
自己紹介:
このブログとPixiv以外で作品の公開はしていません。
印刷物の制作等はしていません。
日本語以外に対応できる語学力は持ち合わせていません。
AdMax
  
       
+++ Powered By 忍者ブログ +++
Copyright (C) TEXT 君に届け ++ Template Designed BY (C) Pavloba
+++ 忍者ブログ [PR]
 +++