なぜだか神妙な面持ちの黒沼が返事をくれた。
返事には『はい。』と書かれているのに・・・
なんだろうこの違和感。
昼休みの話の流れからは、なんか外れているようなその表情。
俺、なんか間違えたかな?
俺の気持ち届いたと思ったんだけど・・・
黒沼も大好きだって言ってくれて、
所謂相思相愛ってことでよかった・・・よな?
俺、『付き合って下さい。』って、
『俺の彼女になって下さい。』って、
言っていいんだよな?
黒沼の方をそっと覗きこんだら
堅い笑顔に胸の前で軽く拳を握っている。
え?ガッツポーズ?
そんなノリ?!
やっぱりなんか違わないか?
『大丈夫!分かってますから!』
みたいなそのジェスチャー、
きっと斜め上なことを思ってるって気がする。
意外と黒沼は思わぬことを考えてたりするんだよな。
ホント目が離せないっていうか・・・
でも、恋愛感情で大好きだって言ってくれたんだし、
もしまだ、彼氏彼女って付き合い方が
黒沼にとって遠い世界の話だって思ってたとしても
俺は待てると思う。
黒沼の気持ちが追い付いてくるのを。
ちょっとだけ安心できたんだ。
ちょっとだけね・・・
5限が終わるチャイムの音と共に
黒沼が矢野と吉田にどこかに連れて行かれた。
う~ん、これは全部筒抜けかなあ。
まあ、あいつらには遅かれ早かれ
知られるだろうし、隠すつもりもないしいいんだけど・・・
それに、黒沼があいつらを好きなのと同じくらい
あいつらも黒沼を好きだってわかるから
悪いようにはしないってわかってるしな。
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